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福娘童話集 > 百物語 > 十一月
11月19日の百物語
(11月19日的日本鬼故事)
光る玉
魂玉
・日本語 ・日本語&中国語
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 「櫻井園子」 櫻井園子エス代表 《櫻井園子キャンドルWEB販売》
むかしむかし、ある町に、とても欲の深い和尚(おしょう)さんがいました。
到好久以前、一條街上、有條貪財的和尚。
ある日の事。
這就有天。
和尚さんが壇家(だんか→むかしから付き合いのある家)のおつとめに行って、帰りが遅くなりました。
和尚出去辦事、回來遲了。
檀家に帰りのカゴ代をもらっていたのですが、欲の深い和尚さんはお金がもったいないと、一人で夜道をトコトコ歩いて帰りました。
別個也是過了橋子錢怕和尚難走、但是和尚想省落來這幾個錢、硬是一個人走夜路。
壇家でごちそうになったお酒に酔って、和尚さんはとてもいい気持ちです。
別個屋裡也是請客吃飯、和尚幾杯酒下肚、現在人是醉到舒服個卵卯翻天。
和尚さんが代宮橋(だいかんばし)まで帰って来ると、橋の手すりの上にピカリと光る物があります。
這就走到代宮橋這個位置、橋的扶手上面這就看到條甚麼發光的東西到。
見れば、とても美しい玉です。
這一看、是顆發光的寶玉。
「こりゃあ、けっこうなおさずけ物があるわい。さっそく、頂いて帰るか」
和尚心裡一想這是撿到寶了。
和尚さんがその光る玉をつかもうとすると、光る玉はコロコロ転がって、先の方で止まりました。
和尚想幫玉捉手裡、玉一滾、落前面去了。
「これこれ、勝手に転がるでない。傷がついたらどうする」
你莫動啦、到時候絆缺到啦。
和尚さんがそばに行って拾おうとすると、光る玉はまたコロコロ転がって先に進みます。
和尚這就又去撿、哪曉得這玉就滾到滾到往前面跑。
「これ、待てと言うに」
你莫跑啊。
光る玉は転がりながら水たまりや泥の中にも入りましたが、不思議な事に少しも汚れずに転がっていきます。
這玉滾啊滾、又是過了泥巴過了水坑、怪事、乾乾淨淨一點都不䖰䘅(髒)
「何とも、不思議な玉じゃ」
這玉有味。
和尚さんは、ますますその光る玉が欲しくなって追いかけました。
和尚這一哈被玉迷到了、又假勁開始追了。
そして追いかけていくうちに、檀家からもらったおふせ(→お金)も、ごちそうのおみやげも、大事にしているじゅずも、みんな落としてしまったのです。
但是人一跑快、東西就要落、幫別個捐的善款啊、伴手禮啊、佛珠都過跑丟了。
でも、和尚さんはあきらめません。
但和尚過還到假勁追那顆珠玉。
「これ、待てと言うに」
你等哈我啊
やがて町の人たちが、ふーふーと言いながら光る玉を追いかける和尚さんを見て言いました。
後面街上也有人就看到了、和尚就一喘一喘的到追珠子。
「それ。みんなで和尚さんを、手伝ってやれ」
這就一起幫和尚追去了。
和尚さんと町の人たちは、みんなして光る玉を追いかけました。
和尚打頭陣、領到街上一潽人到追。
やがて光る玉は町はずれの百姓(ひゃくしょう)家の庭へ転がり込み、破れた障子(しょうじ)の穴から家の中へ飛び込んで行きました。
後面這都要快追出街了、珠子就往一條農民院裡面一滾、往從紙糊的破洞紙門裡面一入。
「それっ!」
啊!
みんなが百姓家に入ると、中で寝ていた百姓の大きく開いた口に光る玉が飛び込んで行くところでした。
這就所有人進屋、裡面就一條農民睡那裡的、珠玉就從張到的大嘴巴裡面進去了。
「これ、これ。大事な玉を食いおって! これ、・・・えい、起きんかい!」
吃了!喂喂!快起來!
和尚さんは百姓をゆさぶり起こすと、百姓に言いました。
和尚剛幫人搖起來就講。
「こら! 今食ったわしの大事な光る玉を吐き出せ!」
這就快喊別個幫珠子往外面吐。
すると百姓は、目をパチパチさせて言いました。
農民這就幫眼睛眨了幾哈開始講。
「わしは、何も食いはせんぞ。今、やっとの事で、家へ戻って来たとこですわい」
我甚麼都㫘吃、是我好不容易終於回來了。
「なに? 家へ戻ったところじゃと?」
你講你回來了?
「へえ。家で寝ていたはずなのに、気が付いたら代官橋(だいかんばし)にいて、和尚さまをはじめ大勢に追いかけられたので、逃げて逃げて、何とか家に戻ったところですわい。ほれ、まだ胸がドキドキしとります」
是、我本來是睡到屋裡的、等我人一反應過來、過發現自己到代官橋了、然後就是一條和尚帶到一潽人到追我、我就跑啊跑跑啊跑、終於是過回來了、你摸我心口前、你看這還到跳。
百姓に逃げて来た道順を聞いてみると、和尚さんが光る玉を追いかけた道順と全く同じでした。
這就問是從哪裡追到哪裡啊、農民就講、這就發現和和尚追珠子是完全一條路。
「さては、わしは代官橋からここまで、百姓の魂を追いかけて来たのか」
原來我到代官員橋追的是條人魂啊。
それを聞いて一緒に追いかけて来た町の人たちがくすくすと笑い出したので、和尚さんはきまりが悪くなって頭をかきながらお寺に帰っていきました。
幫和尚追東西的人一聽是這麼一條事全都笑起來了、和尚自己也是㫘甚麼臉面、幫腦鬠用手撓二哈過回去了。
でもその後、お寺の小僧たちに、
但是回去了後跟小和尚這麼講。
「百姓の魂ってものは、きれいなもんじゃ」
你莫講這人魂還真是好看。
と、言っていたそうです。
這麼感慨了。
おしまい
结束
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