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1月17日の日本の昔話
大工と三毛猫
木匠摎花貓仔
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客家語 : 鄧文政(ten33 vun55 zhin11)
むかしむかし、江戸の神田に一人の大工がいました。
頭擺頭擺,在江户个神田有一個木匠。
女房が死んで、とてもさびしかった大工は、一匹の三毛ネコを可愛がっていました。
因為餔娘過身忒咧,逐日過著當孤栖,佢畜一條盡得人惜个花貓仔。
大工は毎朝、ネコのごはんを用意してから仕事に出かけます。
木匠逐朝晨,先準備好貓仔愛食个飯正出門去做事。
そして夕方に仕事が終わると、ネコの大好きな魚をお土産に買って帰ります。
臨暗仔,事做忒了轉夜个時節,佢會買兜貓仔好食个魚仔轉去。
ネコも大工の事が大好きで、大工の足音を聞くと、ちゃんと迎えに出るのでした。
貓仔乜盡愛木匠,見擺聽著佢个脚步聲就躍出來迎接。
ところがある時、この大工は目の病気になってしまいました。
毋過有一日,木匠个目珠痛。
そこで、医者に診てもらうと、
「これはひどい眼病ですな。残念ですが、とてもわしらの力では治す事は出来ません」
と、言うのです。
所以去看先生,先生講:
「這目珠个病盡嚴重哦,盡失禮,𠊎个能力無辦法摎你醫。」
それからはあまり仕事が出来なくなり、大工はとても貧乏になりました。
過後,木匠就無辦法出門做事,嗄變到當苦,
もちろん、ネコに魚を買ってやる事も出来ません。
當然乜無法度買魚仔分貓仔食。
ある晩、大工はネコに向かって言いました。
有一暗晡,木匠摎貓仔講:
「なあ、みけや。おれの目は白く濁る病気で、とても治りそうもない。
「貓仔啊!𠊎个目珠發病仔咧,變著白白汶汶,像人醫毋著咧,
仕事が出来ずに暮らしも悪くなり、このままではお前を養う事も出来んかもしれん。
無辦法出門做事,日仔緊來緊苦,照恁仰下去可能連你嗄會畜毋起。
いったい、どうしたものかのう?」
愛仰結煞正好哪?」
大工は語りかけているうちに、うとうとと、眠ってしまいました。
木匠緊講緊講,毋多知嗄睡忒。
するとネコは、その話がわかったかのように、「ニャー」 と、小さく鳴くと、大工にすり寄って、大工の目をしきりに舐め始めたのです。
貓仔像形聽得識木匠講个話樣,就細細聲仔『miau』一聲就偎兼去,開始緊舐木匠个目珠。
右の目を舐めると、今度は左の目を舐めます。
正片析舐好又舐左片析个目珠。
それに気づいた大工は、 (変な事をするわい)と、思いましたが、目を舐められると、とても気持ちがいいので、ネコの好きなようにさせていました。
等木匠注意到,想毋著有恁奇怪个事情,目珠分佢舐舐過後,感覺心情特別好,就任在貓仔舐。
それからというもの、ネコは暇さえあれば、大工の目を舐めてくれたのです。
自該下以後,貓仔一有閑就去舐木匠个目珠。
すると不思議な事に、大工の目の濁りは、だんだんと薄れてきました。
恁樣做幾日仔,奇怪个事情發生了,木匠汶汶个目珠漸漸變清。
そして十日ばかりたつと、大工の目はすっかり治って、両目ともとてもよく見えるようになったのです。
過了十日定定,木匠个目珠完全好了,兩隻目珠就做得看東西,看當清楚。
ところがその頃からネコの目が白く濁っていき、ついにネコの目は見えなくなってしまったのです。
但係在該下開始貓仔个目珠變白白汶汶,包尾,貓仔个目珠完全看毋到。
でも、心配する事はありません。
雖然恁樣,佢無麽个好愁个事。
目の治った大工は目の見えなくなったネコを今まで以上に可愛がり、ネコは何不自由なく幸せに大工と暮らしたのでした。
目珠醫好个木匠,比頭過還較惜該條青瞑貓仔,佢完全毋會有半點毋方便,逐日摎木匠過等幸福个日仔。
おしまい
煞咧
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