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2月20日の日本の昔話
(2月20日的日本故事)
火事の知らせ方

火事の知らせ方
火警

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※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

投稿者 「ちょこもち」  ちょこもち

むかしむかし、吉四六さんと言う、とてもゆかいな人がいました。
到好久以前、有一條奇人、喊吉四六

ある晩の事です。
有天晚上

吉四六さんが、かわや(→トイレ)に起きると、向こうの空がまっ赤に染まっています。
「ややっ、火事かな。どの辺りじゃろ? うん? あの辺りは、もしや!」
四六晚上上廁所、看到天上亮亮的、原來是起了好大的火。
這一起火就要先曉得到甚麼地方


どうやら、庄屋(しょうや)さんの屋敷の辺りです。
「たっ、大変だー! すぐに、すぐに知らせに行かなくては!」
原來就是村長他屋
這要快點讓他曉得啦


吉四六さんは、かわやを飛び出して裸足で駆け出そうとしましたが、
「・・・いや、待てよ」
四六踋上也米穿東西、人就跑出去了。
才跑米兩踋、人就又停落來的。


寝ていたおかみさんを起こして、まず、お湯をわかしてもらって、ていねいにひげを剃りました。
四六先是回去幫睡到的堂客喊起來、讓她幫開水先燒起來、在幫自己鬍子刮乾淨起來。

それから大事な時に着る「かみしも」を着て、たびをはいて、せんすを手にして、ゆうゆうと落ち着いて庄屋さんの屋敷へ出かけました。
再穿套正規的衣裳、幫襪子一套、手上在拿把扇子、慢到慢到往村長屋裡走。

火事は、庄屋さんの屋敷のはなれでした。
地主有好多屋、除了主屋還有好多從屋、這裡火已經燒到從屋了。

まだ、誰も気がついていません。
這個時候還米得人發現

「庄屋さん、庄屋さん。はなれが火事でございますよー」
吉四六さんは、雨戸を静かに叩いて庄屋さんを呼び起こしました。
声が小さかったし、戸の叩き方もおとなしかったので、庄屋さんはなかなか目を覚ましません。
「庄屋さん、庄屋さん。はなれが火事でございますよー。早く消さないと、大変な事になりますよー」
「・・・・・・」
村長哦、你屋裡頭起火啦
四六這就開始輕輕敲村長他屋門
聲音就像蚊子樣的、門也敲的輕輕的別個根本聽不到、根本就喊不醒村長。
村長啊、你屋起火了、你要快點起來啦。


しばらくたってから、
「なに、火事じゃと!」
庄屋さんがやっと起きて戸を開けると、はなれはもう、ほとんど焼けてしまった後でした。
這過好一陣
甚麼、起火了???
村長這一起來、從屋都過燒米得啦。


次の朝、庄屋さんはカンカンに怒って、吉四六さんの家にやって来ました。
「お前は夕べ、火事だというのに、なぜ、かみしもなどつけてゆっくり来た。
第二天村長就發好大脾氣
跑到四六他屋裡去
昨日晚上我屋起好大的火、你跟我穿條禮服慢慢走過來


しかも、あんなおとなしい知らせ方だ。
おかげで、はなれを丸焼けにしてしまったではないか。
你敲得是條甚麼門
我甚麼都聽不到
遭你這麼一搞、我屋全部都過燒完啦。


火事の時は、何をさておいても駆けつけて、大きな声や物音で知らせねばだめだ!」
と、きつい文句を言いました。
我屋起火了、你就快點跑過來、聲音大點幫我喊起來了。
村長這就到四六屋裡面發脾氣。


「へい、次からは、そうしましょう。・・・けど庄屋さんは、いつも、『男はいざという時は落ち着いて、身なりもきちんとせよ』と、言っていたではありませんか」
「それも、時と場合じゃ! そのくらいの事をわきまえないで、どうする!」
「・・・へい」
那好、我下次就按你的做、但是我聽別個都港、
男的一旦發生甚麼事、首先就是不要慌張、然後要冷靜落來、看起來也要讓別個舒服。
那也要分時候啦、你怎麼連這種事都不曉得。


せっかく火事を知らせてあげたのに、こんなに文句を言われては面白くありません。
別個好歹也是通知自己屋起火的、老是港也不好。

さて、それからいく日かたった、ある晩の事。
吉四六さんは真夜中に跳ね起きると、丸太をかついで庄屋さんの屋敷に駆けつけました。
そして、丸太を力一杯振り上げて、
ドンドン! ドンドン!
と、雨戸を叩いて大声で言いました。
「火事だ! 火事だ! 火事だー!」
那之後又過了幾天、又是一條晚上
四六半夜從屋裡跳起來、
扛到好大一根木頭
就用這跟木頭撞村長他屋門
邊撞邊喊
起火啦、起火啦!!


びっくりした庄屋さんは、あわてて飛び起きました。
そして雨戸を開けると、吉四六さんがいます。
「火事はどこだ! おいおい、そんなに叩くな。屋敷が壊れるではないか」
村長跟到從床上彈起來、幫門一開就看到吉四六。
就問這次起火的是哪裡?
喊四六先莫用木頭撞了
這屋子都要被你拆了。


すると吉四六さんは、丸太を放り出して、
「ああ、くたびれた。どうです。本当に火事があった時には、今くらいの知らせ方で、いかがでしょうか?」
と、言ったそうです。
四六幫圓木一甩
啊、跑死我啦、村長啊、你看下次再起火、我就像這麼到敲你屋門、你看好不好啊?

おしまい
结束

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