福娘童話集 > きょうの世界昔話 > 7月の世界昔話 > メンドリ小麦粒
7月2日の世界の昔話
アニメサイズ
Max 3840×2160 字幕「日本語」「英語」
イラスト myi ブログ sorairoiro
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 ナレーター熊崎友香のぐっすりおやすみ朗読
【大人もぐっすり眠れる睡眠朗読】世界の昔話特集 とんち 元NHKフリーアナ/絵本読み聞かせ
メンドリ小麦粒
イギリスの昔話 → イギリスの国情報
・日本語 ・英語 ・日本語&英語
むかしむかし、あるところに、一羽のメンドリがいました。
イラスト 01 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止
「ごちそうだよ。みんなおいで」
メンドリはいつも庭をつっついて、エサを見つけてはヒヨコたちに食べさせていました。
ある日、メンドリは小麦粒が落ちているのを見つけました。
イラスト 02 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止
「これをまくと、たくさん小麦ができるのよ。ふやしてから食べましょう」
メンドリは、大きな声で言いました。
「小麦のタネをまくの。誰か、手伝ってちょうだい」
イラスト 03 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止
でも、池で遊んでいたアヒルは、
「ごめんよ、わたしはいそがしいんだから」
と、ことわりました。
ブタは、眠そうに目を開けましたが、
「あー、あー、あー」
あくびをしただけで、知らぬ顔です。
ひなたぼっこのネコも、首を振って。
「いま、用があるのよ」
誰も手伝ってくれないので、メンドリは一人で小麦のタネをまきました。
イラスト 04 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止
やがて小麦が、たくさん実りました。
イラスト 05 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止
そこでメンドリは、みんなを呼びました。
「小麦を、かり取るの。誰か、手伝ってちょうだい」
イラスト 06 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止
するとアヒルは、
「いま、泳ぎをならっているところ」
と、言いました。
ブタは、
「ぼく、今はごちそうを食べているので、いけないの」
ネコは、
「わたし、毛皮をみがいているの。だめよ」
しかたなくメンドリは、1人でせっせと小麦をかり取り、粉屋さんに持って行きました。
イラスト 07 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止
イラスト 08 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止
間もなくメンドリは、まっ白になった粉の袋をかついで帰ってきました。
イラスト 09 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止
そして、大声で言いました。
「おいしいパンを焼くのよ。誰か、手伝ってちょうだい」
イラスト 10 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止
すると、アヒルは、
「そんなめんどうな事は、大きらい」
ブタは、
「そんなしんどい事は、大きらい」
ネコは、
「そんなじゃまくさい事は、大きらい」
誰も、手伝ってくれません。
しかたなくメンドリは、1人でパンを焼きました。
イラスト 11 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止
とってもいい香りのパンが、焼き上がりました。
「さあ、子どもたち。パンを食べましょう」
イラスト 12 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止
メンドリとヒヨコたちがパンを食べ始めますと、みんなが集まってきました。
イラスト 13 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止
アヒルが、
「おいしそうね。そのパンを、わたしにもくださいな」
ブタが、
「うまそうだな。そのパンを、ぼくにもくださいな」
ネコが、
「いい香りね。そのパンを、わたしにもくださいな」
すると、メンドリが言いました。
「いいですよ。このパンを作るのを手伝ってくれた人から、順番にあげます。さあ、誰が最初に手伝ってくれましたか?」
イラスト 14 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止
それを聞いて、アヒルもブタもネコも、恥ずかしそうに帰って行きました。
おしまい
おまけ メッセージカード (イラストタッチでイラスト大)
|