|  |  | 4月12日のイソップ童話
 
 
  
 ヘビのしっぽと胴体
 
 ♪音声配信
 
 亜姫のイソップ童話より
  ある日、ヘビのしっぽがいいました。「わたしはいつもいちばん後からついていくけれど、たまにはせんとうになって歩きたいわ」
 頭や胴体は、みんなはんたいしました。
 「きみはどうやって、ぼくらをひっぱっていくつもりなの? 目も鼻もないのに」
 けれどもしっぽは、いうことを聞きません。
 とうとう胴体たちは引き下がりました。
 しっぽは大とくいで、めくらめっぽうに胴体と頭をひきずって、めちゃくちゃにすすみました。
 そのうちに、とうとう、石ころだらけの穴に落ちて、全身傷だらけになりました。
 するとしっぽは、猫なで声であわれっぽく頭にたのみました。
 「お願いです、頭さん。助けて下さい。わたしがわるうございました」
 
 このお話しは、人にさからってできもしないことをしようとする、おろかな人をいましめています。
 おしまい        
 
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