4月17日のｲｿｯﾌﾟ童話



金持ちと泣き女

♪音声配信

亜姫のイソップ童話より

　金持ちが、２人の娘をもっていました。
　その１人が死んだので、金持ちはそうしきの時に、泣く役目をする泣き女をやといました。
　もう１人の娘は、それを見て母親にいいました。
「わたしたちは、なさけない女ですね。なんの関係もないあの女たちは、ひどく悲しそうに泣けるのに、身内に死なれたわたしたちは、あんなに上手に泣けないのですもの」
　すると母親は、答えました。
「あの女たちがいくら悲しそうに泣いても、感心することはありませんよ。あの人たちが泣くのは、お金もうけのためなんだから」

　お金が欲しいばかりに、他人の不幸もへいきで金もうけのたねにする人がいます。

おしまい