|  |  | 4月20日のイソップ童話
 
 
  
 オオカミとサギ
 
 ♪音声配信
 
 亜姫のイソップ童話より
  オオカミが骨をのどにつきさして、痛くてたまらないので、だれかぬいてくれないかと、さがしまわっていました。するとちょうどよいことに、サギがむこうからきました。
 オオカミは、
 「すみませんが、のどに刺さった骨をぬいて下さい。お礼はきっとしますから」
 と、たのみました。
 サギはオオカミののどの奥へ首をつっこんで、骨をぬいてやりました。
 そして、
 「さあ、約束のお礼を下さい」
 と、いいますと、オオカミは、こう答えました。
 「おい、きみ、オオカミの口の中につっこんだ頭を、かすり傷1つなしに、ぶじに出せただけで、じゅうぶんではないのかね。まだそのうえに、お礼が欲しいのかい?」
 
 このお話しでわかるように、悪いやつに親切にしても、恩がえしは期待できません。
 お礼のかわりに、ひどいしうちをされずにすめばさいわいだと、いうことになるのです。
 おしまい        
 
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