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8月6日のイソップ童話
ゼウスとキツネ
神さまのゼウスは、キツネがたいそう頭が良くて気が利くのに感心して、動物の国の王さまにしました。
とはいっても、キツネが食いしん坊で欲張りな事を知っているゼウスは、キツネが王さまになってから心がけも王さまらしくなったかどうか、知りたいと思いました。
そこでキツネの王さまが着飾って、カゴに揺られてしずしずと進んで来る所へ、ゼウスは一匹のコガネムシを飛ばせました。
目の前に大好物のコガネムシが飛んでくるのを見たキツネは、もう、食べたくてたまりません。
カゴの外に飛び出して、お供の者や見物人が大勢見ているのもかまわず、夢中になってコガネムシを追いかけました。
「いやはや、しょうのない王さまだ。やはりキツネはキツネか」
ゼウスはあきれて、キツネを王さまからはずしました。
このお話しは、見かけは立派になっても、中身の人間はそう簡単には変わらないと言うことを教えています。
おしまい
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