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9月6日の日本の昔話

わた買い

わた買い
吉四六(きっちょむ)さん → 吉四六さんについて

♪音声配信(html5)
音声 スタヂオせんむ

 むかしむかし、吉四六さんと言う、とてもとんちの出来る人がいました。

 さて、町には、とても欲張りなわた屋がいました。
 客が田舎者だと思うと、とても高い値段でわたを売りつけては喜んでいるのです。
 吉四六さんの村でも、このわた屋にだまされた人が何人もいるので、吉四六さんは一度このわた屋をこらしめてやろうと考えていました。
 そんなある日の事、おかみさんに『わたを買って来て欲しい』と言われたので、吉四六さんは喜んで、そのわた屋に出かけました。

「これは、いらっしゃいまし」
「すまんが、わたの実を売ってもらえるか?」
「わたの実? わたではなく、実の方ですか?」
「そうだが、都合が悪いのかい?」
「いえいえ、いくらでもお売りいたしますよ」
 この頃のわた屋は、どこでも実の付いたままのわたを農家から買い集めて、店先で実を落としていたのです。
 だから、わたの実はいくらでもありました。
「ところで、わた屋さん。わしは、わたから落としたての実でなければ、都合が悪いのですよ」
「そうですか。では、今すぐ落としてさしあげましょう」
「すまんね。では、五升(→九リットル)ほど頼みます」
 そこでわた屋は店の小僧と一緒に十貫目(→三七・五キロ)もあるようなわたを棚から降ろして、その実を落としにかかりました。
 わたの実なんか誰も買わないので今までは捨てていましたが、そのわたの実が売れるとあって、わた屋はニコニコ顔です。
「さあ、出来ました。ちょうど五升あります」
 わた屋は実を、吉四六さんの前に置きました。
「ありがとう。それで、値段はいくらだい?」
「はい、十五・・・」
 わた屋は、どうせ捨てる物だから十五文ももらえば十分と思って、十五文と言いかけたのですが、吉四六さんをわたの実を買いに来る変な田舎者だと思い、高く売りつけてやろうと言い直しました。
「はい、百五十文でございます」
「ええっ! それは高い!」
「いえいえ、これでも大勉強でございますよ」
「そうか。・・・ところで、実が付いたままのわたは、わたの実が五升分で、いくらするんだい?」
「はい、それは二百文でございますが、じつは近頃、落としたてのわたの実が大人気で、ほうぼうから注文がまいりますので、わたよりも実の方が高くなったのですよ」
 欲張りのわた屋は吉四六さんに高い値段で実を売りつけようと、こんなうそをつきました。
「そうか、困ったなあ」
 吉四六さんは、本当に困った様な顔をしましたが、いきなり、
「では仕方がない。
 残念だが、今日はわたの方だけ買っていこう!
 二百文から実の代価の百五十文をひくと、五十文を払えばいいんだな」
と、言って、わた屋の主人に五十文を投げ出し、実を落とした後のわたを自分で大ぶろしきに包んで、目を白黒させているわた屋を尻目に、さっさと帰ってしまいました。

おしまい

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