福娘童話集 > きょうの日本昔話 福娘童話集 きょうの日本昔話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
 


福娘童話集 > きょうの日本昔話 > 10月の日本昔話 >三笠山

10月17日の日本の昔話

三笠山

三笠山
長野県の民話長野県情報

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

投稿者 「きべだよ。

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

投稿者 「眠りのねこカフェ

♪音声配信(html5)
音声 ヤマネコギン

♪音声配信(html5)
音声 おはなしや

 むかしむかし、木曽(きそ)の山中に、天狗(てんぐ)が住んでいました。
 天狗は毎日、御嶽山(おんたけさん)のてっぺんに寝そべって富士山をながめては、
(わしの力で、あの富士山よりも高くて立派な山をつくりたいな)
と、考えていました。

 そんなある日の事、天狗はこんな事を思いつきました。
(富士山よりも高くて立派な山を一から作るのは大変だが、この山のてっぺんにほかの山を持ってきて三つ笠(かさ)のように並べたら、きっと富士山よりも高くて立派な山になるに違いない)
 そこで天狗は真夜中になると、形の良い山を探しました。
 三岳村(みたけむら)にやってきた天狗は、倉越山(くらごえやま)に目をつけて、ためしに倉越山を御嶽山(おんたけさん)のてっぺんに乗せてみました。
 すると、なかなかの良い出来です。
「よし、この分なら、夜明けまでには出来上がるだろう。とりあえず、倉越山は元に戻してと」
 天狗はすっかり安心して、少し休むつもりで横になると、そのままグーグーと眠ってしまいました。

 やがて朝が来て、
「コケコッコー!」
と、一番どりが鳴きました。
「しまった! もうそんな時間か!」
 天狗はあわてて飛び起きたものの、東の空はすでに明るくなっており、おまけに朝の早い百姓に見つかってしまったのです。
 ここあたりに住む天狗は、人間に姿を見られてはいけない決まりになっています。
「もう少しで、富士山よりも立派な三笠山が出来たのに!」
 天狗はそう叫びながら山の方へ逃げて行き、それっきり二度と姿を現わしませんでした。

 この時からこの山を、三笠山と呼ぶようになったそうです。

おしまい

前のページへ戻る


    10月17日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
カラオケ文化の日
きょうの誕生花
水引(みずひき)
きょうの誕生日・出来事
1988年 大島 優子 (タレント)
恋の誕生日占い
難しい事も、きっちりと成功させる実力者
なぞなぞ小学校
小説家の多い県は?
あこがれの職業紹介
電車の運転手
恋の魔法とおまじない 291
ペットが飼えるおまじない
 10月17日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
三笠山
きょうの世界昔話
塩の様に好き
きょうの日本民話
鳥追いの森
きょうのイソップ童話
王さまを欲しがるカエル
きょうの江戸小話
あいさつ
きょうの百物語
山へ入らない日

福娘のサイト

http://hukumusume.com

366日への旅
毎日の記念日などを紹介
福娘童話集
日本最大の童話・昔話集
さくら SAKURA
女の子向け職業紹介など
なぞなぞ小学校
小学生向けなぞなぞ