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9月1日の百物語
(9月1日的日本鬼故事)
花散る下の墓

花散る下の墓
貓墳

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投稿者 「つれづれ居士」  つれづれ居士

♪音声配信(html5)
朗読者 ; スタヂオせんむ

むかしむかし、大阪の町に、河内屋惣兵衛(かわちやそうべえ)という人がいました。
到好久以前大阪街上、河內屋總兵衛這麼一個人住到的。

惣兵衛(そうべえ)の屋敷には、年を取った一匹のぶちネコがいます。
總兵衛屋裡一條老斑貓(混色)養到的。

このネコを一人娘のお千代(ちよ)は、まだ子どもの頃から大変可愛がっていました。
自己屋女千代、從小就開始就好喜歡這條貓。

お千代のそばにはいつもネコがいるので、町の人は、
因為貓一直跟到千代的旁邊、街上人就港。

「お千代の婿さんは、ネコだよ」
這貓是千代男人。

と、陰口を言っていました。
港些閒話。

それを耳にした惣兵衛は、
總兵衛也聽到了這些。

「こんな事では、娘がお嫁に行けない。何とかしないと」
這麼到影響自己女以後嫁人、總兵衛覺得不好。

と、いつも考えていました。
就一直到腦殼裡面想。

さて、春も浅い、ある晩の事。
入春了、一個晚上。

家の者が集まって、ひそひそ話をしています。
屋裡人就一起聚到的、談論些事。

「ネコは捨てても、必ず帰って来るというからのう」
貓就算甩了、還是一樣得跑回來。

「かわいそうじゃが、殺すしかほかあるまい」
麼到也是覓(沒)辦法的辦法、只能幫貓殺了。

この話を聞いていたのか、その日から、ぶちネコはどこかへ行ってしまいました。
不曉得貓是不是聽到了、或許是懂了人話、從這天起就不曉得去哪裡了。

ところが、いく日かたったある晩の事。
這就過了好多天的一個夜裡、

惣兵衛がふと、まくらもとを見ると、ぶちネコがいます。
總兵衛睡到突然往枕頭邊上一看、屋裡老貓蹲哪裡的。

「おお、ぶちか。なんでお前は、姿を隠しおった」
唉、斑、為甚麼你要躲到。

と、たずねると、ぶちネコは悲しそうに言いました。
這老貓竟然還幫話港了。

「はい。
わたくしがおりましては、お嬢さまの為にならないと申されましたので、このまま姿を消そうと思いました。
因為我的存在不利千代、所以也是消失了一段時間。

ですが、そのようなわけにもまいりません。
と、いうのも」
但是我也不能放手不管、會這麼港也是因為。

ここまで言うと、ネコはきちんと前足をそろえて、真剣な顔で惣兵衛に言いました。
貓港到這裡、幫兩個爪子擺正、好正經的港。

「この屋敷には、年をへた化けネズミが一匹、住みついております。
這屋裡裡面住到有條老妖鼠。

そいつがお嬢さまに見いって、おそばに近づこうといたしますので、わたしがお守りしておりました」
我一直守到旁邊就是為了防到那條大老鼠子。

「おお、そうか。
それは、すまぬ事をした。
だが、お前はネコでありながら、なぜネズミが取れぬのじゃ?」
那還真是為難你了
但你既然是貓、為甚麼不直接幫老鼠子弄了啦。


「はい、旦那さま。
ネズミを取るのが、ネコの役目なれど。
この化けネズミだけは、とうてい、わたしの力ではかないませぬ。
我是抓老鼠子的貓
但是這老鼠我不是對手。


そこで、お願いがございます。
所以我要拜託

島の内の市兵衛(いちべえ)さまの家に、とらネコが一匹おります。
去島内市兵衛他屋、他屋有條虎紋貓。

とらとわたしとが力を合せれば、必ずその化けネズミを退治する事が出来ましょう」
我們倆一起、抓老鼠就夠了。

そう言ったかと思うと、ネコの姿はかき消す様に消えてしまいました。
這就港完、貓也過消失不見了。

「ああ、夢であったか」
夢?

あくる朝、惣兵衛が夢の事を妻に話すと、妻は、
總兵衛幫夢裡面的事港起堂客聽

「まあ、さようでしたか。実は私も、同じ夢を見ました」
堂客也港自己做了同一個夢。

と、言うので、さっそく惣兵衛は、島の内の市兵衛さんのところへ出かけて行って話しをしますと、市兵衛はすぐにとらを貸してくれたのです。
這麼一來、總兵衛馬上出發去島內、幫市兵衛這事一港、別個也是同意借貓了。

とらを抱いて家へ着くと、ぶちネコが玄関に座って出迎えました。
這就幫虎貓抱回來、斑貓就到大門裡面接到的。

二匹は仲良くご飯を貪べると、庭へ出て、今が盛りの桜の下で舞い落ちる花びらにじゃれあって楽しく遊んでいました。
二貓一哈就混熟了、一起幹飯、玩、又跑到院裡的櫻樹底下捉飛落來的花瓣。

夜になるとネコは夫婦の夢に現れて、二人に語りかけます。
夜、貓又託夢了、對兩口子港。

「いよいよ、明日の夜は化けネズミを退治します。日が暮れましたら、わたしたちを二階にあげてください」
差不多明天晚上我們就要捉老鼠去了、天一黑、就放我們到二樓去。

そして次の日、夫婦は二匹のネコを日が暮れると言われた通り二階にあげました。
次日、二口子按貓的吩咐、天黑了幫貓二樓一甩。

家の者は、心配そうに夜のふけるのを待ちました。
都到擔心今天晚上發生的事、屋裡人到了大半夜還覓(沒)睡等到的。

すると突然、二階で物音がしたかと思うと、
二樓動靜這就來了。

『ドシン!』
『バタン!』
動靜聲

と、物を落すような音や、走り回る音がします。
追趕聲、有甚麼東西絆爛(掉落)的聲音

『フギャー!』
『チューチュー!』
嚎叫聲

長い長い時が過ぎて、やっと二階の物音が止むと、あたりはしーんと静まりかえりました。
過了好大一陣、二樓動靜終於是停了。

「それっ」
我去看哈子

惣兵衛が灯りを持って二階ヘかけあがると、何とネコよりも大きなネズミが倒れていたのです。
總兵衛提到燈上了樓、這就條比貓大的老鼠子趴地上的。

大ネズミは、ぶちネコにのど首をかまれたまま死んでいます。
大老鼠子被斑貓豺(啃咬)到喉嚨就那麼到死了。

そしてそのぶちネコも、大ネズミに頭をかまれて死んでいました。
是斑貓也被大老鼠子幫腦殼咬到的、也是死了。

島の内のとらはと見れぱ、大ネズミの腹にかみついたまま虫の息です。
喊來幫忙的那條貓、幫大老鼠的肚子鎖到的、看呼吸也是不行了。

さっそく手厚い治療をすると、とらは命を取りとめる事が出来ました。
馬上幫貓上藥、虎貓是救回來了。

惣兵衛はとらネコを抱いて市兵衛宅へ出かけると、あつくお礼をのべて帰ってきました。
總兵衛抱到虎貓回到原主人屋、也是好甚表達了自己的感激。

死んだぶちネコは桜の木の根元に、千代が墓を立ててほうむったという事です。
而千代則是幫死了的斑貓葬到櫻樹底下、祭奠。

おしまい
结束

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