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1月26日の日本民話
(1月26日的日本民間故事)
小野道風とカエル (健全普通話版)
小野道風與青蛙
・日本語 ・日本語&中国語
むかしむかし、小野道風(おののとうふう)という、書道の達人がいました。
在很久很久以前、就有一位很厲害的書法家叫做小野道風。
その道風(とうふう)が、まだ書道の達人と呼ばれる前のお話しです。
現在就說說道風他尚未成為書法家之前的故事。
ある日、一生懸命に字を書いていた道風は、書きあげたばかりの紙をクシャクシャに丸めると、壁に向かって投げつけました。
在某天、今天也是依舊認真練習著寫字的道風不同尋常、不知為何、道風今天每寫完一次之後、竟然都是將紙張揉成了一團後向牆壁上扔去。
「駄目だ! これでは、駄目なんだ! なぜ書けない! ・・・ああ、わたしには才能がないのだろうか?」
啊、不行!完蛋了!我已經完全完蛋了、為甚麼我就是寫不好呢!…………啊啊、難道真的是因為我沒有才能嗎?
道風が壁に投げつけた字は、とても素晴らしい字でした。
但其實那些被道風揉成一團當作垃圾扔向牆壁的字寫得都十分好看。
ですが道風は満足できず、それからは筆を持とうとはせずに、ただぼんやりと庭の方を見つめていました。
可即便是這樣道風自己還是無法滿意、就這樣停下了自己手中的筆、目光呆滯地望向自家庭院發呆。
そんな道風のところへ、仲の良い友だちが訪ねて来ました。
而就是道風的這樣一個低迷的狀態、他的朋友今天來訪了。
「おや、道風さん。筆を投げ出したりして、一体どうしたというのですか?」
喂喂、道風兄、我大老遠的就聽說你封了筆、這究竟是怎樣的一回事呢?
道風は、悲しそうな顔で友だちに言いました。
此時只見道風一臉十分悲痛的表情對著友人說道。
「わたしは、自分の字が書きたいのです」
我想寫出屬於自己的字。
「自分の字とは、どういう事ですか?」
嗯、自己的字、那麼甚麼是自己的字呢?
「今まで書いてきた字は、自分の字ではありません。
現如今我寫過的所有、沒有一個是我自己所寫出的字。
ただ、中国の先生が書いた字を真似しているだけです。
那些都只是模仿中國的名手們所臨摹出得他們的字。
そうではなく、わたしは自分の字を、日本人の字を書きたいのです。
這不是我想要的、我想以自己的字、開創出一門日本人自己的流派。
でもそれが、どうしても出来ないのです」
可這是現在的我無論如何也做不到的。
「まあ、そんなに悩む事は無いですよ。
這…嘛、這種事煩惱也是沒用啦。
あなたは勉強をしすぎて、疲れているのですよ。
どうです?
你也許只是練習的太累了、需要一陣的休息。
先去散散心如何?
気晴らしに、散歩でもしてきたら」
出去散步的話說不定心情就能夠扭轉呢。
「・・・確かに。では、ちょっとそこまで、ぶらぶら歩いてきます」
………也許吧、那我就聽取你的建議、隨便去個甚麼地方稍微走走吧。
道風はかさを持って、外に出ました。
道風備好了一把小傘之後、這便也就出了門。
外は、細かい雨が降っています。
此時的外面正在下起綿綿細雨。
道を下って行くと、いつの間にか池のそばまで来ていました。
道風沿著道路下坡、一會兒的功夫就已經來到了一處池塘的附近了。
その池には柳の木が生えていて、その柳の木の若葉が風にゆられながら池に影をうつしています。
池塘邊的柳樹伸展著枝葉、一根根細細的柳條在池面映出了柳樹水中的倒影、柳葉就像一根根髮絲一樣隨風輕徐。
「ああ、この柳の様に、やさしく生き生きとした字が書けたらなあ」
啊啊、真是茂盛的生命活力、我的字蹟若是就可以同這柳樹一般生生不息該多好啊。
その時、柳の枝の下で、何かが動きました。
就在道風發出了一陣感概之後、柳條的下方有甚麼動了。
「おやっ?」
這會是甚麼呢?
よく見ると、池のふちには一匹のカエルがいて、じっと枝を見上げています。
道風仔細一看、原來是池糖邊緣獨坐了一隻青蛙、正在死死的盯著柳條。
どうやら柳の葉先にとまっている虫を、狙っているようです。
這怎麼想都是青蛙在想辦法試圖獲取柳條上面的小蟲子吧。
「カエルは、あの虫を食べたいのか。しかし、あれほど離れていては無理だろう」
哎、青蛙是想將那隻蟲子給吃掉嗎?但是那麼遙遠的距離、終歸也就只能看著吧。
カエルは柳の小枝目掛けて、ピョンと飛びました。
但卻只見青蛙瞄準了那根小柳條、不服輸的用力一跳。
でも道風の思った通り、カエルは小枝に届かずポチャンと池に落ちてしまいました。
但結果就和道風估計的一樣、腿短的青蛙並沒有能力夠上那麼高的柳條、失敗的結果便是鋃鐺的掉入池中。
「やっぱり」
果然和我預料的一樣。
でもカエルは、あきらめません。
可青蛙他照樣還是沒有服輸。
池から出てくると、小枝目掛けてまた飛びました。
只見它從池塘裡重新爬出、又是再一次以柳條為目標而進行了一次跳躍。
そして失敗して、またポチャンと池に落ちました。
可這次還是失敗了、青蛙又跌落進了池塘之中。
カエルはまた飛びましたが、今度も失敗です。
但青蛙依舊爬起、依舊失敗。
道風は、カエルに大きなため息をつきました。
道風看著這樣的青蛙發出了一口悠長的嘆息。
「駄目な事は、何度やっても駄目なんだ。カエルも、・・・わたしも」
不行的啦、不管多少次都是一樣的、無論是這隻青蛙、還是我。
しかしカエルは、何度失敗してもあきらめません。
可青蛙它就是不服輸、無論多少次的失敗始終都沒有讓它主動放棄。
七度目、八度目、九度目、そして十度目。
七次、八次、九次、一直能持續到了第十次。
「あっ」
甚麼!
とうとうカエルは、柳の小枝に飛びつきました。
終於青蛙竟然是躍上了柳樹枝頭。
そして長い舌で、虫を捕まえたのです。
然後吐出了長長的舌頭、將蟲子給一口包下肚子了。
それを見た道風は、カエルに教えられた気がしました。
遇見了這一幕的道風、感覺從青蛙這裡自己學到了很多。
「あきらめては、駄目なんだ!
對啊!我也可千萬不能放棄!
自分の字を書く事は、日本人の字を書く事は、とても難しい事だ。
寫出自己的字、開創出日本人自己的書道、這確實在目前以我的能力來說是很難。
だからと言って、あきらめては駄目なんだ。
但即使是這樣、我也堅決不能放棄。
いくら時間がかかろうとも、辛抱強くがんばろう。
無論還要在多花費進去多少的時間以及精力、我都要咬著牙堅持下去才行。
あのカエルに、負けないように」
我可不會輸給這隻青蛙。
こうして道風は再び筆を取ると、あきらめずに字の練習を続けました。
就這樣經歷此事的道風又是繼續重新握起了筆、加油的努力寫起字來了。
それから何年も努力をして、ついに自分の字を、日本人の美しい字を書けるようになったのです。
從這以後又是花費了多年的努力、終於也是看到了成果、那就是用自己筆寫出自己的字開創出了獨具一格的日本人自己的書道。
誰でも困難な事にぶつかると、あきらめようと考えます。
不管是誰、當突然遇見了很困難的事、都會想過嘗試放棄。
でも、この道風やカエルの様にあきらめずに頑張れば、努力を続ければ、きっと困難な事を打ち破る事が出来るでしょう。
但如果試著與文中的青蛙先生還有道風一樣、堅持自己的努力、一咬牙的忍耐下去、只要還是選擇了堅持、那麼不論是多麼無法跨越的難關都一定可以有打破的那一天。
おしまい
结束
↓ ※オタク構文版 (翻訳者の改変意訳バージョンです) ↓
小野道風とカエル
書法跟蝦蟆
むかしむかし、小野道風(おののとうふう)という、書道の達人がいました。
到好久以前、有條喊小野道風的人寫字好厲害。
その道風(とうふう)が、まだ書道の達人と呼ばれる前のお話しです。
這事還是他以前練字時發生的。
ある日、一生懸命に字を書いていた道風は、書きあげたばかりの紙をクシャクシャに丸めると、壁に向かって投げつけました。
這天道風依舊還是到練筆、但是寫一張就揉成坨坨甩牆上、又寫又甩、一直反復。
「駄目だ! これでは、駄目なんだ! なぜ書けない! ・・・ああ、わたしには才能がないのだろうか?」
這就一直不滿意自己寫出來的字、到那裡發狂。
道風が壁に投げつけた字は、とても素晴らしい字でした。
實際上著道風揉成団的紙、上面寫的還是可以。
ですが道風は満足できず、それからは筆を持とうとはせずに、ただぼんやりと庭の方を見つめていました。
但是這不是道風想要的、這一哈就不寫了、心裡煩躁、就一直獃看到院子、好多天過去。
そんな道風のところへ、仲の良い友だちが訪ねて来ました。
別個看到他這條樣子、都過來邏他了。
「おや、道風さん。筆を投げ出したりして、一体どうしたというのですか?」
我聽講你封筆了、是怎麼個講法啊。
道風は、悲しそうな顔で友だちに言いました。
道風就黑起一副臉講。
「わたしは、自分の字が書きたいのです」
講自己想寫。
「自分の字とは、どういう事ですか?」
那為甚麼不寫啦?
「今まで書いてきた字は、自分の字ではありません。
我到現在為止寫出來的全都不是自己的字。
ただ、中国の先生が書いた字を真似しているだけです。
全部都是別個字蹟的臨摹。
そうではなく、わたしは自分の字を、日本人の字を書きたいのです。
這不是我的初衷。
でもそれが、どうしても出来ないのです」
但是、我才發現、其實我根本不會寫字。
「まあ、そんなに悩む事は無いですよ。
あなたは勉強をしすぎて、疲れているのですよ。
どうです?
気晴らしに、散歩でもしてきたら」
我覺得你是字寫多了、腦鬠不舒服、我建議你到處走哈子、暫時封筆也好。
「・・・確かに。では、ちょっとそこまで、ぶらぶら歩いてきます」
我出去走兩踋。
道風はかさを持って、外に出ました。
道風提到傘出門了。
外は、細かい雨が降っています。
外面到落顆顆雨。
道を下って行くと、いつの間にか池のそばまで来ていました。
地勢從高到低、走到走到就看到一條水池了。
その池には柳の木が生えていて、その柳の木の若葉が風にゆられながら池に影をうつしています。
塘邊是柳木、隨風飄絮、到水的倒影裡面映到的。
「ああ、この柳の様に、やさしく生き生きとした字が書けたらなあ」
我的字蹟走勢若是同這無定柳絮般疏狂、不受約束就好啦。
その時、柳の枝の下で、何かが動きました。
這時就看到柳木底下一條甚麼東西到動。
「おやっ?」
唉?
よく見ると、池のふちには一匹のカエルがいて、じっと枝を見上げています。
原來是一條水邊的蝦蟆一直對到柳木高枝看到的。
どうやら柳の葉先にとまっている虫を、狙っているようです。
看起來是搞巴到柳葉上的餌食。
「カエルは、あの虫を食べたいのか。しかし、あれほど離れていては無理だろう」
蝦蟆想摸到柳樹那麼高頭的蟲、怎麼都是癡心妄想、終究只能看到、這是道風的想法。
カエルは柳の小枝目掛けて、ピョンと飛びました。
那曉得這蝦蟆就是兩腿一蹬、飛天了。
でも道風の思った通り、カエルは小枝に届かずポチャンと池に落ちてしまいました。
但是果然還是腿短了、摸不到高頭。
「やっぱり」
果然。
でもカエルは、あきらめません。
但是這蝦蟆他哈。
池から出てくると、小枝目掛けてまた飛びました。
第一次跳、落⻗各(音ナイロ)去、⻊反水裡頭、他就是覺得自己可以、又爫奴上來。
そして失敗して、またポチャンと池に落ちました。
這就第二次、蝦蟆又⻊反水裡頭。
カエルはまた飛びましたが、今度も失敗です。
馬上又開始下一次的失敗。
道風は、カエルに大きなため息をつきました。
道風就覺得這條蝦蟆太哈了。
「駄目な事は、何度やっても駄目なんだ。カエルも、・・・わたしも」
道風就覺得自己就是這條蝦蟆、不行的事就是不行、但卻不是作好多次都不行、是嘗試過曉得結局之後才不願去蹉跎。
しかしカエルは、何度失敗してもあきらめません。
但蝦蟆不是道風、是算準了會成功、才一直選擇堅持、畢竟那個都不會到無用的事物上浪費自己的心力、這點蛤蟆亦和道風同樣。
七度目、八度目、九度目、そして十度目。
這就七八九十。
「あっ」
とうとうカエルは、柳の小枝に飛びつきました。
そして長い舌で、虫を捕まえたのです。
それを見た道風は、カエルに教えられた気がしました。
蝦蟆上樹了、長舌頭一摛一口過幫小蟲蝳自己肚子裡面去了。
「あきらめては、駄目なんだ!
道風就覺得這是蝦蟆堅持的結果。
自分の字を書く事は、日本人の字を書く事は、とても難しい事だ。
又想起了自己的字。
だからと言って、あきらめては駄目なんだ。
いくら時間がかかろうとも、辛抱強くがんばろう。
想要幫自己化成為蝦蟆。
あのカエルに、負けないように」
這就跟蝦蟆比賽、自己也不能輸。
こうして道風は再び筆を取ると、あきらめずに字の練習を続けました。
回去後道風就又開始架勢了、重新開始練筆。
それから何年も努力をして、ついに自分の字を、日本人の美しい字を書けるようになったのです。
這就過了好久、也是熟能生巧摸出點門路了。
誰でも困難な事にぶつかると、あきらめようと考えます。
人不習慣讓自己處於一種無法突破的困境、更好的方式是不去面對。
でも、この道風やカエルの様にあきらめずに頑張れば、努力を続ければ、きっと困難な事を打ち破る事が出来るでしょう。
但當逃避比面對損害更大時、也就只能被迫堅持、如同水的流動無法自主、而走到最後就算成功也只是必然的結果、畢竟退卻只會更加痛苦、人從來只是選擇當前對自己最有利的行為、就跟道風還有這條蝦蟆一樣。(原文是指只要努力不放棄就肯定可以成功)
おしまい
结束
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