福娘童話集 きょうの日本民話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
福娘童話集 > きょうの日本民話 > 5月の日本民話 > 一日おくれのショウブ売り
     5月 6日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
ゴムの日
きょうの誕生花
しゃが
きょうの誕生日・出来事
1972年 高橋尚子 (マラソン)
  5月 6日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
旅人ウマ
きょうの世界昔話
コウノトリ
きょうの日本民話
一日おくれのショウブ売り
きょうのイソップ童話
キツネとお面
きょうの江戸小話
いしゃちがい
5月 6日の広告


5月6日の日本民話

一日おくれのショウブ売り

一日おくれのショウブ売り
島根県の民話島根県情報

♪音声配信
ナレーション録音おまかせ下さい

 むかしむかし、ある村に、とても美しい娘がいました。
 一人娘だったため、娘が年頃になると、となり村からむこさんをむかえました。
 二人は村でも評判の、たいへん仲のよい夫婦となりました。
 ところがむこさんは、美しい嫁さんのそばに少しでも長くいたいので、なかなか畑仕事に行きません。
 そこで町の絵師(えし→絵描き)に嫁さんの絵姿(えすがた)をかいてもらい、仕事をするときはそれを竹ざおにつけて、畑に立てておくことにしたのです。
 そんなある時、大風がふいてきて、嫁さんの絵姿がとばされてしまいました。
 絵姿は空にのぼって、見えなくなってしまいました。
 さて、この絵姿が落ちたのは、遠い京の都の殿さまの屋敷の庭先でした。
「なんと! この世にこれほど美しい女がおるとは。お前たち、この絵の女がどこにおるかさがしてまいれ」
 殿さまはそういって、絵姿の美女をさがし出すよう命じました。
 そして絵姿の美女を見つけると、殿さまはすぐに京の屋敷につれてこさせました。
 こうしてむこさんは、むりやり嫁さんと別れさせられてしまったのです。
 むこさんは、くる日もくる日も、嫁さんの事を思いつづけていました。
「ああ、もう一度だけ嫁さんに会いたい。嫁さんに会いたい。しかし、殿さまの屋敷の中じゃあ・・・」
と、苦しんでいると、都からきた商人が言いました。
「五月五日の端午(たんご)の節句(せっく)の日だけは、ショウブ売りが殿さまの屋敷の中に入れるそうだ」
 それを聞いたむこさんは喜んで、ショウブを背負うと都へのぼっていきました。
 けれども五月五日には間にあわず、翌日の五月六日に、やっと都につきました。
 一日おくれでは、もう殿さまの屋敷へ出入りすることはできません。
 むこさんはガッカリしながら、大きな屋敷のまわりを、
「ショウブー! ショウブー!」
と、大声をあげながら、歩いていました。
「はて? 節句はきのうのはず。六日のショウブ売りとはめずらしい」
 屋敷の人は一日遅れのショウブ売りを笑っていましたが、その声を聞いた嫁さんは屋敷の庭を走ると、塀(へい)の外にいるむこさんに声をかけました。
「あ、あんた。来てくれたんだね」
「おおっ、お前、お前か」
「そう、あたしだよ。今は人目があるから、夜中にむかえに来て」
「よし、わかった」
 その夜、嫁さんはむこさんと手に手をとって、ふるさとへ逃げていきました。
 苦しい旅でしたが、二人は山をいくつもこえて、やっと村が見える峠(とうげ)まで逃げてきました。
「ほれ、寺の赤い屋根が見える。もうすこしだ!」
 むこさんは嫁さんをはげましましたが、嫁さんはその一言を聞いて、はりつめていた気持ちがいっぺんにゆるんでしまったのでしょう。
 その場へ崩れるように倒れると、そのまま息をひきとってしまいました。
 亡くなった嫁さんのふるさとでは、その後、毎年五月六日に紫色のショウブの花を家にかざって、気の毒な嫁さんの霊(れい)をなぐさめるようになったという事です。

※ よく似た話しに、絵すがたよめさんがあります。

おしまい

一覧へ移動   このページを閉じる   ホームへ移動

きょうの日本民話
ミニカレンダー
<<  5月  >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識
- 広 告 -