福娘童話集 > きょうの日本民話 福娘童話集 きょうの日本民話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
 


福娘童話集 > きょうの日本民話 > 10月の日本民話 > 殿さまとタイの塩焼き

10月9日の日本民話

殿さまとタイの塩焼き

殿さまとタイの塩焼き
岡山県の民話岡山県情報

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

制作: フリーアナウンサーまい【元TBS番組キャスター】

♪音声配信(html5)
朗読者 : スタヂオせんむ

 むかしむかし、とても魚料理の好きな殿さまがいました。
 魚料理でも、特にタイの塩焼きが大好物で、ほかにたくさんのごちそうがあっても必ずタイの塩焼きをつけないと機嫌が悪くなるのでした。
 でも大好きといっても、ほんの二、三口はしをつけるだけで、ほとんど残してしまいます。
 ところがある日の事、殿さまはタイの表側をきれいに食べ終わると家来に言いました。
「今日のタイは、とてもおいしいぞ。すぐに代わりを持ってこい」
 さあ、おどろいたのは家来たちです。
 いつも二、三口ほどしか食べないので、おかわりなんて用意していません。
 かといって、これから用意するとなると、とても時間がかかります。
「はあ、その、あの・・・」
 どういっていいかわからず、家来たちがおろおろしていると、頭の良い一人の家来が、
「かしこまりました。すぐにお持ちいたします」
と、言って、タイの乗っている皿を持って廊下へ出るなり、すばやくタイをひっくり返しました。
 そしてそのまま部屋に戻って、殿さまのおぜんにおき、
「おかわりを持ってきました」
と、言ったのです。
「うむ。早かったな」
 何も知らない殿さまは、これを新しいタイだと思って二、三口はしをつけると、
「よいよい。このタイは、さっきよりもおいしいぞ」
と、言って、ニッコリ笑ったという事です。

おしまい

前のページへ戻る


     10月 9日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
塾の日
きょうの誕生花
杜鵑草(ほととぎす)
きょうの誕生日・出来事
1999年 大友花恋(女優)
恋の誕生日占い
想像力豊かな芸術家で、文章や絵の才能があります
なぞなぞ小学校
逆さまにすると、名前が「蚊」になる県は?
あこがれの職業紹介
ストーンセラピスト
  10月 9日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
六つの「子」の字
きょうの世界昔話
海の落ちたピアノ
きょうの日本民話
殿さまとタイの塩焼き
きょうの日本民話 2
サルの顔はなぜ赤い
きょうのイソップ童話
難船した男
きょうの江戸小話
物忘れの名人たち
きょうの百物語
死がいを取るもうりょう

福娘のサイト

http://hukumusume.com

366日への旅
毎日の記念日などを紹介
福娘童話集
日本最大の童話・昔話集
さくら SAKURA
女の子向け職業紹介など
なぞなぞ小学校
小学生向けなぞなぞ