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4月6日の世界の昔話

すずの兵隊

すずの兵隊
アンデルセン童話 → アンデルセン童話の詳細

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 ある小さな男の子が、誕生日にすずの兵隊のおもちゃをもらいました。
 1本のスプーンを溶かしなおして作ったもので、全部で25人そろっていましたが、そのうちの1人だけは足が1本しかなかったのです。
 それというのも、この兵隊が一番さいごに作られたため、すずが足りなくなってしまったのです。
 それでもこの兵隊は、一本足のまま、しっかり立っていました。
 男の子は、ほかに紙でできたお城のおもちゃももらいました。
 そのお城の入り口には、ひとりのおどり子が片足を思いきりあげておどっています。
「ああ、あのおどり子も一本足だ。ぼくのお嫁さんにちょうどいい」
 1本足の兵隊は、おどり子に一目ぼれして、その夜はおもちゃ箱の中で、おどり子から目をはなさずに過ごしました。
 ところがあくる朝、窓辺におかれた一本足の兵隊は、すきま風でまどがあいたひょうしに、4階から下の道に落ちてしまったのです。
 それを通りかかったワンパクこぞうが見つけて、新聞紙で作った船に乗せてみぞに流しました。
「どこへ行くんだろう。はやく、あのおどり子の所にもどりたいな」
 はやい波にゆすぶられているうちに、新聞紙の船が破れて、すずの兵隊は水の中へ沈んでしまいました。
 さて、それをエサとかんちがいしたあわてん坊の魚が、すずの兵隊を飲み込んでしまいました。
 やがてその魚は漁師につられて、それを買ったある家のお手伝いさんが、魚のお腹を包丁で切り開いてビックリ。
「あら、この兵隊はたしか」
 なんと魚が買われていった家は、もとの持ち主の男の子の家だったのです。
 テーブルには、あのお城ものっていて、おどり子はあいかわらず足を高く上げていました。
「やあ、ようやく帰ってきた。ただいま、おどり子さん」
 一本足の兵隊がじっとおどり子を見つめていると、持ち主の男の子が一本足の兵隊をつかんで言いました。
「一本足の兵隊なんて、もういらないや」
 そして、燃えさかるストーブの中にほうりこんでしまったのです。
 兵隊は自分の身体が溶けていくのを感じましたが、どうすることも出来ません。
「さよなら、おどり子さん。いつまでもお元気で」
 そのとき、ふいにまどが開いて風がふきこみ、紙のおどり子がヒラヒラとまい上がると、ストーブの中の兵隊のところへ飛び込んできました。
「やあ、きてくれたんだね。ありがとう、花嫁さん」
 やがて、紙のおどり子は燃え尽き、すずの兵隊もすっかり溶けてしまって、ハート型の小さなかたまりになりました。

おしまい

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