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元旦の日本民話

仕事の取替えっこ

仕事の取替えっこ
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※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

投稿者 「清水美和子の朗読ハウス」  清水美和子の朗読ハウス

♪音声配信(html5)
朗読者 : ☆横島小次郎☆

 むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
 おじいさんは毎日、山へしばかりに、おばあさんは毎日、川へ洗濯に行くのですが、ある日の事、おじいさんがおばあさんに言いました。
「なんじゃい、この薄汚れたふんどしは。もっとしっかり、洗濯をせんか!」
 すると、かまどでご飯をたいていたおばあさんも、負けじと言いました。
「それを言うなら、なんですか、このしめったしばは? もっと乾いたしばを取ってこないと、ご飯がたけないじゃありませんか」
「なんだと! 文句を言うなら、ばあさんがしばを取ってくればいいんだ!」
「では、おじいさんが洗濯をしてください!」
 そこで二人は、仕事を取替えっこする事にしたのです。

 次の日、おじいさんは洗濯物を持って川に行きましたが、川の水はとても冷たくて洗濯どころではありません。
「ばあさんのやつ、こんなに冷たい水で洗濯をしていたのか。これでは手がかじかんで、うまく洗濯できんのは当たり前だ」

 一方、山へしばかりに行ったおばあさんですが、しばはそう簡単には見つかりません。
 たまに見つかっても、しめった小さな物ばかりです。
 それに山道を歩いてきたので、もう足がくたくたでした。
「おじいさんは、こんな山道をいつも歩いていたんですね。それにあるのは、しめったしばばかり」
 こうして、おじいさんはうまく洗濯が出来ず、おばあさんはうまくしばかりが出来ないまま、家に帰って行ったのです。
 その帰り道、ばったり出会った二人は同時に言いました。

「ばあさん、すまない。洗濯ができなかった」
「おじいさん、すみません。しばかりができませんでした」

「・・・わはははははは」
「・・・うふふふふふふ」

 それから二人は、大笑いです。
 こうして次の日からは今まで通りに、おじいさんがしばかりに、おばあさんが洗濯に行く事になったのです。

おしまい

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