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      1月5日の日本の昔話 
          
          
         
  じっと見つめていました 
      吉四六(きっちょむ)さん → 吉四六さんについて 
       
      ・日本語 ・中国語 ・客家語 
       
・日本語&中国語 ・日本語&客家語 
       
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      投稿者 ナレーター熊崎友香のぐっすりおやすみ朗読 
       
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      制作: フリーアナウンサーまい【元TBS番組キャスター】 
       
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      投稿者 癒しのココロちゃんねる 【睡眠用朗読】 
       
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      投稿者 「清水美和子の朗読ハウス」  清水美和子の朗読ハウス 
       
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      投稿者 「眠りのねこカフェ」 
       
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      投稿者 「ぐっすり眠れる優しいおやすみ朗読」 
       
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      投稿者 あんみつこの読み聞かせ部屋 
       
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      投稿者 「天乃悠の朗読アート」   天乃悠の朗読アート 
       
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      投稿者 「幼児教室のせんせい まる / M A R U」 
      
       
      
       
      
      
       むかしむかし、吉四六さんと言う、とてもゆかいな人がいました。 
   その吉四六さんが、まだ子どもの頃のお話です。 
   
   ある秋の事。 
   家の人はみんな仕事に出かけるので、吉四六さんが一人で留守番をする事になりました。 
   出かける前に、お父さんが言いました。 
  「吉四六や、カキがもう食べられる。明日木から落とすから、今日は気をつけて見ていてくれ」 
  「はい。ちゃんと見ています」 
   吉四六さんは、元気な声で返事をしました。 
   でも、食べられるカキがいっぱいあるのに、黙って見ている吉四六さんではありません。 
   お父さんたちの姿が見えなくなると、さっそく村の中を走り回りました。 
  「おーい、家のカキがもう食べられるぞ。みんな食べに来い」 
   これを聞いた村の子どもたちは、大喜びで吉四六さんの家にやって来ました。 
   そして、長い棒でカキを落とすと、みんなでお腹一杯食べてしまったのです。 
   
   さて、夕方になってお父さんが家に戻ってくると、吉四六さんは柿の木の下に座っていました。 
  「お前、一日中そうやっていたのか?」 
  「はい。だって、気をつけて見ていろと言うから、ジッと柿の木を見ていたんです」 
  「そうか。偉いぞ」 
   感心したお父さんが、ふと柿の木を見上げて見ると、カキの実がずいぶんと減っています。 
  「おや? 
   カキの実がずいぶん減っているな。 
   これは、誰かが取って行ったに違いない。 
   おい吉四六、これはどうした事だ?」 
   すると吉四六さんは、平気な顔で言いました。 
  「はい、村の子どもたちが次々と来て、棒を使ってカキの実をもいでいきました。 
   私は言われた通り、気をつけて見ていたから間違いありません」 
  「とほほ。・・・カキ泥棒が来ないよう、気をつけて見ていろと言ったのに」 
   お父さんはそう言って、ガックリと肩を落としました。 
      おしまい 
         
       
        
 
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