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2月17日の日本の昔話
(2月17日的日本故事)

毒の粉

毒の粉
毒粉

日本語 ・日本語&中国語

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投稿者 ナレーター熊崎友香のぐっすりおやすみ朗読
【大人もぐっすり眠れる睡眠朗読】クスッと笑える楽しいとんち 日本昔ばなし集 元NHKフリーアナ

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投稿者 「ちょこもち」  ちょこもち

♪音声配信(html5)
音声 田布施座

むかしむかし、とても仲の悪いお姑さんとお嫁さんがいました。
到好久以前、有一屋婆婆和媳婦關係不好。

お姑さんというのは、お嫁さんが結婚したお婿さんのお母さんの事です。
女婿他媽就是婆

このお姑さん、最初はお嫁さんと仲が良かったのですが、お婿さんが病気で死んでから、お嫁さんをいじめる様になったのです。
婆婆一開始對媳婦還可以、後面他兒一死就開始欺負她、是得病死的。

お嫁さんが掃除をした後、お姑さんは必ず文句を言います。
媳婦搞甚麼、婆婆都要念、比如搞打掃衛生啊

「なんだい、この掃除の仕方は!
ここに、ほこりが付いているじゃないか!
ほらここも! ここも!
ああ、だらしない嫁だねえ!」
そしてお嫁さんがご飯を作れば、
就港你看你這掃的是甚麼
這裡還有好多灰塵啊
那裡也有好多啦
之類的
就港她不行啊


「なんだい、この魚は!
尻尾が焦げているじゃないか!
焦げは、体に毒なんだよ! あたしを殺すつもりかい!
それにこの味噌汁、辛すぎて飲めやしないよ! ぺっ、ぺっ!」
と、文句を言って吐き出す真似をします。
這一吃飯
這條魚又烤焦啦
又港你是不是要害我啊
港甚麼魚焦了裡面就有毒
你要幫我毒死起來啦
烤焦得是魚尾巴
港一些
又是湯不和他口味甚麼的


近所で人に出会えば、お嫁さんに聞こえる様にわざと大声で、
「ねえ、聞いておくれよ。
家の嫁と来たら、掃除は出来ないわ、飯はまずいは・・・」
と、お嫁さんの悪口を言うのでした。
こんな事が毎日毎日続くので、お嫁さんはお姑さんが大嫌いでした。
旁邊人一過路
就故意好大聲音
港她屋媳婦如何如何
就是要讓她聽到故意慪她
婆婆天天這麼搞
媳婦她也受不了


そんなある日の事、ついに我慢が出来なくなったお嫁さんは、お寺の和尚さんに相談をしました。
「わたし、これ以上は我慢できません! もう、死のうと思います。こんな毎日が続くよりは・・・」
「なるほど。だが、あんたが死ぬ事は無い。話を聞く限り、死ぬのはむしろ、姑さんの方だろう」
「それはそうですが、でも、姑が死ぬまで待てません」
這實在是忍不下去了
沒辦法
就跑到廟裡面跟和尚哭
港自己想死啊
活不落去啊、天天被這麼欺負。
和尚就港
那要死也是你婆死、你死甚麼。
媳婦就港
她估計等不到他婆死、自己就先癲了。


「・・・それなら」
和尚さんは白い粉の入った袋を持ってくると、声をひそめて言いました。
「よいか、これは毒の粉じゃ。
この毒の粉を毎日、姑さんのご飯に混ぜるのじゃ。
すると姑さんはだんだん体が弱くなり、やがて死んでしまうじゃろう。
これで全ては解決じゃ。
和尚就港
你看我這裡有一包藥
你讓你屋婆一吃
她遭藥一鬧
那就甚麼問題都沒得的
處到媳婦耳朵上面輕輕港
喊她自己每天都摻一些到飯裡
過不了好久她屋婆就窩嚯(死)了。


しかし、毒を混ぜた事が知れるとまずい。
あんたは笑顔で姑さんの言う事を聞いて、できる限り優しくしてやるのじゃ。
つらいじゃろうが、しばらくの辛抱だからな」
「はい。ありがとうございます!」
お嫁さんは何度も何度もお礼を言って、和尚さんから毒の粉をもらって帰りました。
那事情暴露了要怎麼辦?
你回去之後就天天對她笑
甚麼事都遷就到她
你就只要忍一段時間
媳婦跟和尚港她曉得了
還感謝了和尚好久
就幫藥佩(帶)回去了


その日の夜、お嫁さんはお姑さんの夕飯にそっと毒の粉を混ぜて出しました。
それを一口食べたお姑さんは、いつもの様に文句を言います。
「ああ、まずい! 何てまずい飯だろうね!
こんな物を食わせて、あたしを死なせる気かい!」
お嫁さんはカチンときましたが、でも、和尚さんに言われた様に笑顔を作ると、手をついて謝りました。
「お母様、ごめんなさい。明日は、もっと上手に作る様に頑張りますので」
那天晚上
媳婦就開始幫藥往晚飯裡面摻
婆婆一口吃落下
又是和平時一樣、到那裡念
港她做的是甚麼飯
你跟我做這些是不是想讓我死啊
又港一些
媳婦她是慪到心裡、笑到臉上、因為他記得和尚跟他港的話。
還要跪到地上跟老婆子道歉
港明天就幫你做好吃的


次の日、お姑さんはお嫁さんが掃除をした場所を調べて、いつもの様に怒鳴ります。
「汚いね、これでも掃除をしたつもりかい!
まだこんなにも、ほこりが付いているじゃないか!
ああ、掃除もろくに出来ないとは、だらしない嫁だねえ!」
第二天婆婆又檢查打掃衛生
又港好難看、你這掃的是甚麼
這裡都還沾得有灰
你連地都掃不好、有甚麼用。


お嫁さんはカチンときましたが、でもにっこり微笑むと手をついて謝りました。
「お母様、ごめんなさい。すぐに掃除をやり直します」
お嫁さんは笑顔で掃除をやり直しながら、心の中で思いました。
(もう少し、もう少しの我慢だわ。もう少しすれば毒が効いて、病気になって死んでしまうのだから)
媳婦他心裡慪、但又是和上次一樣。
跪倒地上跟婆婆對不起、臉上還要笑兮兮的。
哪裡沒搞好我現在搞哪裡
他媳婦馬上就開始掃了
邊掃心裡就邊想啦
我只要再忍一哈、等你毒發身亡、也要不到好久了。


ところが不思議な事に、お姑さんは病気になるどころか、ますます元気になっていったのです。
(おかしいわね? 毒の量が足りないのかしら?)
お嫁さんは毒の粉を多く入れると、それを残さず食べてもらえる様に、お姑さんに今まで以上の笑顔で接する様になりました。
哪曉得
這婆婆是藥越吃人越好
讓媳婦以為是自己藥跟她摻少了
這一哈就幫藥摻了好多、又怕他婆曉得、就比平時更順她婆了、天天就幫笑容掛到臉上。


すると不思議な事に、お姑さんのお嫁さんに対する態度が少しずつ変わってきて、近所の人に出会うと、こう言うようになったのです。
「ねえ、聞いておくれよ。家の嫁は変わったよ。いつも笑顔で、とても働き者なんじゃ。家の嫁は、本当にいい嫁じゃ」
そして、お嫁さんが作ったご飯を食べると、うれしそうに目を細めて言います。
「ああうまい、うまいねえ。あんたの作るご飯は、本当にうまいねえ」
媳婦對婆一好
她婆態度也開始轉變了
竟然開始跟熟人港
自己屋裡有條好媳婦
還港她又做事又笑
如何如何
今天吃飯還港媳婦這飯做的好吃


そればかりか、お嫁さんが掃除をしていると、文句を言うどころかうれしそうにこう言うのです。
「どれ、あたしも手伝ってやるよ。二人でした方が早く終わるからね。それで掃除が終わったら、一緒にお茶にしようね」
お嫁さんは、どうしてお姑さんが優しくなったのか全くわかりません。
でも褒められるとうれしくなって、気がつくと心の底から笑顔で笑っている事が多くなりました。
掃地這也不刁難了
還港她也來幫忙
我們一起掃
搞快點
完事一起吃點東西
媳婦她也不曉得為甚麼自己婆一哈子態度突然變好了
不過反正比以前好
她心裡面也是可以接受


そんなある日。
今まで元気だったお姑さんの具合が急に悪くなり、寝込んでしまったのです。
(毒のご飯が、ようやく効いてきたんだわ)
お嫁さんは、お姑さんの看病をしながら、うれしいはずなのに涙がこぼれてくるのが不思議でなりません。
(どうして? あんなに大嫌いだったのに。早く死んでくれればと、いつも思っていたのに・・・)
その涙を見て、お姑さんが言いました。
有一天
她婆就癱啦
這毒估計也是起效了
這老婆子一癱、媳婦案港(應該)是要笑啊。
她媳婦自己也不曉得
自己一直都想她婆死
現在自己反而還流眼睛水
老婆子看到媳婦哭


「ああ、泣くことはないよ。
心配せんでええよ。
大丈夫、すぐに良くなるから。
良くなったら、また一緒に働こうね。
あたしはあんたと働くのが、大好きじゃ」
「・・・・・・」
その言葉を聞いたお嫁さんは、たまらなくなって裸足のまま家を飛び出しました。
就喊她莫哭啦
港自己不要緊
自己到時候好了
一起和媳婦一起掃地甚麼啦
港她媳婦好啦
一些
媳婦她就跑啊
跑到外頭去了
踋上都沒穿東西、人就不見了。


そして和尚さんの所へ行って、泣きながら和尚さんに言いました。
「ごめんなさい!
和尚さま、私が間違っておりました。
お母様は、いい人です。
本当に、いい人です。
和尚さま、どうか、お母様を助けてください。
毒の粉が効いて、もう死にそうなのです。
お願いです。お願いです・・・」
跑到和尚哪裡哭
港她搞錯了
自己婆婆是條好人
不應該想她死
現在老婆子要死了
又要和尚想辦法


すると和尚さんは、優しく笑って言いました。
「あはははは。
心配せんでもええ、大丈夫。
実はな、あの粉は毒ではなく、ただのイモの粉じゃ。
いくら食べても、元気になる事はあっても病気になる事はない」
「でも、お母様は・・・」
「なあに、姑さんが寝込んだのは、急に働きすぎたせいじゃろう。
和尚就港其實我是騙你的
我就只跟你過一袋紅薯粉
這就開始笑
老婆子原來只是突然做事、一哈受不了


しばらく休めば、すぐに良くなる」
「本当ですか!」
「うむ。本当じゃ。
それにしても、姑さんもお前さんも、イモの粉で意地悪病が治って良かったのう。
これからも笑顔で優しくしていれば、二人とも二度と意地悪病にはかからんじゃろう」
お嫁さんは涙をふいて微笑むと、和尚さんに深く頭をさげました。
「和尚さま。ありがとうございます!」
媳婦就跟和尚確認
到底是不是真的
稍微休息一哈、人就好啦
你看我這一袋粉藥好兩條人
你和你婆都是一樣
我就是想讓你曉得我這個意思
你回去之後也和之前一樣
那你們二條這就都沒事了。
媳婦感謝完和尚
做了個一(合十)
幫眼睛水擦完、這人也回去了


その後、和尚さんの言葉通り、お姑さんの体はすぐに良くなり、お姑さんとお嫁さんはいつまでも仲良く暮らしたということです。
那後面、和尚港的是對的
老婆子一哈就可以下床了
這兩人之間關係也變得好起來。

おしまい
结束

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