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6月14日の日本の昔話
ウサギとカメの、その後のお話し
兔仔摎烏龜个故事 (續篇)
福妹日本童話集 (臺灣客語.海陸腔) 翻譯:鄧文政(ten33 vun55 zhin11)
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投稿者 「久瑠璃桜華」 久瑠璃桜華
むかしむかし、ウサギとカメがかけ比べをしました。
頭擺頭擺,兔子摎烏龜走相追比賽。
足のはやいウサギが勝つのに決まっているのですが、油断したウサギはつい昼寝をしてしまって、カメに負けてしまったのです。
腳走當遽个兔仔贏係定著个事情,但係因為無注意,去睡當晝嗄輸分烏龜。
これは日本にも世界にも伝わる、とても有名な昔話ですが、これはそれからのお話しです。
這係一隻流傳到無論日本也係世界各地,非常出名个老故事,這就係該傳下來个。
さて、カメに負けたウサギが、しょんぼりとウサギ村に帰ると、ウサギ村のみんなはかんかんに怒って言いました。
輸分烏龜个兔仔,無氣無脈轉到兔仔村,兔仔村个逐條兔仔都當閼,講:
「カメに負けるようなウサギは、ウサギじゃない。お前なんか、出て行け!」
「連一隻烏龜都輸个兔仔毋算兔仔。你出去!」
「そ、そんな・・・」
「該,該種...」
こうしてカメに負けたウサギはウサギ村から少し離れた山で、しょんぼりと一人ぼっちで暮らし始めたのです。
所以輸分烏龜个兔仔離開兔仔村,去無幾遠个山排頂孤孤栖栖過日仔。
それから何日かたったある日の事、カメに負けたウサギは、小鳥たちが木の上でこんな話をしているのを聞きました。
幾日後,輸分烏龜个兔仔,聽到鳥兒在樹頂閒談,講:
「ねえねえ、ウサギ村は、とても大変な事になっているそうだよ。
「ne,ne,聽講兔仔村發生非常大个事情。
なんでもオオカミに、子ウサギを三匹差し出せと言われたらしいんだ。
聽講,狼講兔仔村愛送三條細兔子分佢。
ウサギ村の親ウサギたちは、悲しくて泣いているそうだよ」
兔仔村个兔仔爺哀當傷心,噭到會死。
カメに負けたウサギはそれを聞くと、
輸分烏龜个兔仔聽著,講:
「これは、神さまがくれたチャンスだ!」
「這係神明送分𠊎个機會!」
と、喜んで、大急ぎでウサギ村にかけて行きました。
非常歡喜,緊觸觸轉去兔仔村。
そしてウサギ村のみんなに、大声で言いました。
對兔子村所有个兔子大聲講:
「みんな!おれがオオカミをやっつけてやるよ。だからもしうまくいったら、またここでくらしてもいいかい」
「大家好!𠊎來逐走野狼。所以,假使𠊎逐走野狼,做得再過戴在這位無?」
すると、親ウサギたちが言いました。
兔仔爺哀講:
「本当かい!そうしてくれたら、喜んで仲間に入れてあげるよ」
「有影無!若係做得到,非常歡迎倒轉來。」
「よし、約束だよ」
「好,斯恁聘。」
カメに負けたウサギは張り切って、オオカミの住んでいる崖(がけ)へ出かけて行きました。
輸分烏龜个兔仔驚到會死,去到狼戴个崩崗石壁。
そしてオオカミを見つけると、カメに負けたウサギはオオカミに頭を下げました。
看著狼時節,輸分烏龜个兔仔頭那犁下來行下禮。
「やあやあ、オオカミさま。今すぐここへ、子ウサギ三匹連れて来ますよ。
「ya ya。狼先生,𠊎這下渡三隻細兔子來哦。
ですが子ウサギは、オオカミさまのお顔が怖くて近よれないと泣いて困らせるのです。
毋過,細兔子看著狼先生个面,驚到會死毋敢偎過來,在該噭還無結煞。
どうか連れて来るまで、崖のすみっこで谷の方を向いて待っててくれませんか?」
在𠊎渡到這以前,請企在崩崗脣頭面向山壢等好無? 」
「そうか、ではそうしてやるから、早く連れて来い」
「係無?𠊎會照你講个做,所以請遽兜渡過來。」
オオカミは言われた通り崖のすみっこに座ると、谷の方を向きました。
(よしよし)
狼照輸分烏龜个兔仔个交代坐在崩崗脣頭,面向山壢。
(好、好。)
カメに負けたウサギは、そーっとオオカミの背中に近づくと、
輸分烏龜个兔仔輕手輕腳行到狼个後背,
「えいっ!」
と、力いっぱいオオカミを突き飛ばしました。
「e24!」
聲,出大力去𢱤狼。
「うわぁー!」
「哇!」
突き落とされたオオカミは叫び声をあげながら谷底へ落ちていき、二度と帰っては来ませんでした。
分佢𢱤橫个狼跌落山壢,噦噦嘶嘶,毋識再過倒轉來。
「やったー!オオカミをやっつけたぞ!これで村に帰れる!」
「𠊎做到了!𠊎打贏狼!𠊎做得倒轉兔仔村了!」
カメに負けたウサギは大喜びでウサギ村に帰り、それからは仲間たちといつまでも楽しく暮しました。
輸分烏龜个兔仔歡歡喜喜轉到兔仔村,摎朋友共下過幸福个日仔。
→「ウサギとカメ」 (イソップ童話より)
→「兔仔摎烏龜」(譯自伊索童話)
おしまい
煞咧
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