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12月8日の日本の昔話

とんち勝負

とんち勝負
吉四六(きっちょむ)さん → 吉四六さんについて

 むかしむかし、きっちょむさんと言う、とてもゆかいな人がいました。

 ある日の事、とんち名人として有名な彦一と言う子どもが、きっちょむさんにとんち勝負を挑んできたのです。
 そこで村の和尚さんが立ち会いになり、山の一本道でとんち勝負が始まったのです。
「おほん、それではこれより、とんち勝負を始めるとする」
「へい。それで、何をすればいいのですか?」
 きっちょむさんの質問に、和尚さんが答えました。
「うむ、わしが百を数える間に、なにか世の中になくてはならぬ物をこしらえて見ろ。それがこのとんち勝負の題材じゃ」
 それを聞いて彦一は、真剣な顔で考えました。
(百を数える間に物を作るとは難しい。
 しかも、世の中になくてはならぬ物とは。
 だがそれは、きっちょむさんも同じ事。
 きっちょむさんはなかなかのやり手と聞くが、必ず勝ってやる)
 一方、きっちょむさんは、
(うわさ通り、まじめでかしこそうな子どもだ。だがそれだけでは、きっちょむには勝てないよ)
と、とぼけた様子です。
「では、はじめっ!」
 和尚さんのかけ声で、二人は山の中に入って行きました。
「一、二、三、・・・」
 和尚さんの数える声が、山に響きます。
「 ・・・九十八、九十九、百!」
 和尚さんが百と数え終わると同時に、二人はそれぞれ何かを持って帰ってきました。
 まずは彦一が、持ってきた物を得意そうに出しました。
「きっちょむさん、これはどうだ!」
 それは、にわか作りにしてはよく出来た、一体のかかしでした。
 それを見た和尚さんが、感心して言いました。
「うーむ、なるほど。
 確かにこれは、世の中になくてはならぬ物だ。
 しかもこれなら、簡単に作ることが出来る。
 彦一よ、見事に題材通りの物を持ってきたな」
「えっへん」
 和尚さんにほめられて、彦一はうれしそうです。
 しかし、きっちょむさんは、きょとんとした顔で彦一に言いました。
「さすがにあなたは知恵者だ。だが、これ一体だけか?」
「当たり前だ! 百を数えるこんなわずかな間に、そうたくさん作れるものか!」
「そうか、ではわしの勝ちだな」
 きっちょむさんはそう言って、道ばたの草むらから刈り取ったしばを見せると、一本、二本と数え始めました。
「・・・十八、十九、二十。どうだい、おれは二十本も用意したぞ」
 それを聞いて、彦一が変な顔をします。
「きっちょむさん。確かに、しばも世の中になくてはならぬ物で、数はそちらが上だが、でもそちらは、ただしばを刈っただけではないか?」
 すると、きっちょむさんはにっこり笑って答えました。
「これは、とんち比べのとんち勝負だ。勝(刈)った方が勝ちに決まっているじゃないか」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
 それを聞いた彦一と和尚さんは、二の句が告げませんでした。

おしまい

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