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8月23日の百物語
(8月23日的日本鬼故事)
あの世への迎え

あの世への迎え
那邊接

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投稿者 「櫻井園子」  櫻井園子エス代表 《櫻井園子キャンドルWEB販売》

♪音声配信(html5)
朗読者 ; ☆横島小次郎☆

戦国時代、『愛』の字をかぶとにあしらった事で有名な、 直江兼続 (なおえかねつぐ)という家老(かろう)がいました。
戰國、幫自己鋼盔上了鑲條愛字的而聞名的重臣直江兼続

とても多くの手柄を立て、関白・豊臣秀吉から豊臣の氏を授けられたほどの人物です。
因立下的數多戰功、當時已是關白的秀吉公便把朝廷下賜自己的姓氏豐臣分與兼続。

ある時、直江兼続の家臣(かしん)である三室寺庄蔵(さんむろじしょうぞう)が、五助という名前の家来を殺してしまいました。
而當時兼續自己的家臣三室寺庄蔵、殺了一條喊五助的門客。

直江兼続が三室寺庄蔵を問いただすと原因はとてもささいな事で、三室寺庄蔵も軽率な行動をして申し訳ないと反省をしています。
兼續摸清情況後原來就是點巴點小事、庄蔵也是港自己以後這都注意點。

しかしいくら反省されても、五助の身内は納得出来ません。
但是死人的家屬肯定不服啊。

「いくら身分の低い下人とはいえ、大した事でもないのに、お手討(てうち→死刑)とはひどすぎる!」
就是我們身份低賤、但是也不能無故處刑。

怒った五助の身内たちは、訴えを起こしました。
門客家屬也是告到兼續這邊來了。

すると直江兼続は、家来に銀貨二十枚を渡して言いました。
兼續甩了傳話的二十個銀錢。

「確かに、不欄(ふびん)な事をした。
他屋的事我曉得、確實。

だが、どうやっても死んだ者は帰らない。
但是我也覓得幫死人邏回來的本事。

このお金と手厚くとむらう事で、かんべんしてもらえ」
也是這點錢厚葬幫死人行個禱告吧。

「はっ、その様に伝えます」
曉得了、我這就去港。

家来は銀貨二十枚を五助の身内に渡して、五助を手厚くとむらうから、どうか訴えを取り下げて欲しいとお願いしました。
傳話的幫兼續過得二十個銀錢甩起死人家屬、也是幫原話傳達。

けれども身内たちは、お金を突き返して言いました。
但是家屬幫錢甩回去。

「わたしたちは、お金などいりません。
我不要錢。

ただ、殺された五助を、返していただきたいのです。
他港自己要死人

五助を返していただけない限り、訴えは取り下げません!」
除非幫死人邏回來、不然就不得放手

さて、この話が町に広まると、町人たちの間で五助の身内に対する同情(どうじょう)の声が高まりました。
後面這事大街上的人都曉得了、也是對死者的聲援比較多。

「身内の訴えは、もっともだ。人の命は、金で解決出来るものではない」
港的覓錯啊、人命怎麼可以用錢解決啦。

「直江さまは、家臣をかばいすぎる!」
港兼續也是太包庇自己自己人了。

「三室寺庄蔵を、罰するべきだ!」
三室寺庄蔵這條人就該重罰!

当時の武士たちは、給金(きゅうきん→給料)よりも信頼関係で結ばれていました。
當時的武人真要是做事、都是港人情不港錢。

信頼関係があるからこそ、命を懸けて戦う事が出来るのです。
畢竟要別個跟自己去送死、靠的還是別個肯跟你過面子。

五助の身内の顔を立てて三室寺庄蔵を罰するのは簡単ですが、それでは家臣からの信頼が失われます。
處罰三室寺庄蔵這事其實簡單、跟死人過一個交待其實是很容易的事、但是家臣失心。

かといって、五助の身内が訴えたままでも、信頼が失われるでしょう。
但是死者這邊身份縱然低賤、亦也是跟到自己做事的人、一直鬧落去其他人又要怎麼想。

(場合によっては、心を鬼にするしかない)
但有時卻又不能不忍心將抉擇做出。

直江兼続は五助の兄と叔父と甥(おい)の三人を呼び出すと、こう言いました。
這就幫死者哥哥、叔父、侄兒、三條都喊來了。

「お前たちは死んだ者を返せと言うが、どうすればよいというのじゃ?」
你們要我幫死人邏回來、來教我個怎麼邏法?

すると、五助の兄が答えました。
死人哥哥這就港。

「方法はわかりません。ですがとにかく、五助を返して欲しいのです」
我們也不曉得這具體要怎麼個方法、但人就是一定要邏回來。

「そうか」
這樣子啊

直江兼続は苦い顔でうなづくと、心を鬼にして言いました。
兼續頭點的也是苦澀、也狠落去心港了。

「それほどまでに言うのなら、あの世から本人を呼び戻すほかあるまい。
那我看就這麼搞、他現在人到哪裡、你們就去哪裡幫他帶回來。

すまぬがそなたたち三人で閻魔大王(えんまだいおう)の所へ行って、連れ戻してまいれ」
我就先送你們到閻王那裡、你們到時候想辦法邏。

直江兼続は三人を橋のたもとへ連れて行くと、そこで三人を切り殺してしまったのです。
兼續幫三人往橋邊上一領、一把刀三條命、去了。

そして橋のたもとに、次の様な立て札(ふだ)をかかげました。
這就又幫橋邊邊上面幫塊牌子插到的、這麼寫到的。

《わが家臣、三室寺庄蔵が家来を成敗(せいばい)したが、身内の者たちがなげき悲しんで本人をどうしても呼び返してくれと申してきかない。
我之家臣三室寺庄蔵、斷了門客之命、後有親屬者執意悲痛、尋我務使人返還。

そこで身内の三人を、迎えにやることにした。
我現決定差(令)其三人領回。

閻魔大王さま。
閻王爺

先にそちらへ行った者を、ぜひ三人に返してくださるよう、恐れながら願いあげる。
前面先走的那條、務必退起這三人、不情之請還望切莫推託。

慶長二年(一五九七年)二月七日
慶長二年二月七日

閻魔大王殿へ 直江山城守兼続》
書留閻王、直江
山城守兼続、筆


この立て札をかかげてから、五助の身内たちは恐ろしくなって何も言わなくなりました。
這牌子立這裡之後、其他親屬是聲都不敢作了。

この直江兼続のやり方に町人たちは、
街上人也議論起兼續做法。

「ずいぶんと身勝手(みがって)で、残酷(ざんこく)な処置(しょち)だ!」
還可以這麼草菅人命啊!

と、陰口をたたきましたが、それに対して武士たちは、
草民雖然都是港兼續不好、但另外一邊

「さすがは、直江兼続!」
と、ほめたたえる者が多くいたそうです。
這邊的武士都是追到兼續的卵泡捧(吹捧讚美)

おしまい
结束

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