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2月26日の日本民話
(2月26日的日本民間故事)
おりゅう柳

おりゅう柳
樹精

日本語 ・日本語&中国語

♪音声配信(html5)
朗読者 : ☆横島小次郎☆

むかしむかし、但馬の国(たじまのくに→兵庫県北部)の高柳というところに、とても大きな柳の木がありました。
到好久以前、但馬國一條喊高柳的地方、有條好高好大的柳樹。

その高さは四十間(→約72メートル)、幹のまわりは二丈三尺(→約6.9メートル)という大きさで、五百年も前からそこにあるという事です。
高七十二米、七米寬、是橷巨木、講是講五百多年前就已經立到這裡了。

秋になると、この柳の落葉は遠く一里(いちり→約3.9キロメートル)も離れた九鹿村(くろくむら)まで舞い下りて行くのです。
一到秋天、這柳絮隨風飄啊飄、都可以飛到一里外的久鹿村去。

その九鹿村に、おりゅうという美しい娘がいました。
久鹿村裡面也有個喊柳的乖女的到。

おりゅうは高柳の造り酒屋に女中として奉行(ほうこう)しており、ひまを見つけては柳の木の下で過ごしていました。
柳就到高柳的酒屋裡面作事、平時有空也喜歡跑到大柳邊上去看。

それを見た村人たちが、
村裡面這就看到。

「おりゅうは、柳の木の嫁さんだ」
講樹的堂客就是柳。

と、言うほどです。
這麼戲言。

また村人たちは、こんな歌も歌いました。
還造了一腔的謠。

♪夕焼け小焼けの、紅かね(→お化粧)つけて
遲暮殘紅作襯

♪九鹿娘は、どこ行きやる
九鹿女心何依

♪風もないのに、柳がゆれる 
絮無風自心起

♪娘恋しと、夕空に
情慾陽焰裡

♪柳の下には、殿ごがお待ち
♪おりゅう、いとしと、抱いてねた
君相守、人相依。

♪娘ぬれてる、柳の露に
柳淚濡沾衣

♪髪のほつれも、しっぽりと
亂髮狼藉不顧、相傾語。

やがておりゅうは、可愛らしい男の子を生みました。
這就過了一陣、柳就幫條小兒生落來了。

すると誰もが、
這就謠言又開始到處傳。

「あの赤ん坊は、柳の木の精の子にちがいない」
と、思ったそうです。
講小卵日肯定就是木精它兒。

その男の子が五歳になったある日、京都で三十三間堂(さんじゅうさんげんどう)のお堂を建てるため、柳の大木を棟木(むなぎ)にするから切り出す様にとの命令が下りました。
小兒五歲啦、正逢京都要起大型的建築、三十三間堂、這就需要柳木、好啦、下令割樹去了。

それを知ったおりゅうは、悲しくて毎日泣いてばかりいました。
柳曉得大樹要被割哭的好傷心、㫘日㫘夜的。

やがて柳の木に、木こりたちがオノを入れる日がやって来ました。
時間到了、工人師傅來倒樹了。

カンコン、カンコン・・・。
發力聲音。

次の日、木こりの棟梁(とうりょう)が柳の木を見ると、昨日オノを入れたはずなのに切り口がふさがっているのです。
這樹大還要分幾天、第二天師傅又來、看到昨天砍過的口子過消失不見了、這作白工啦。

「あれ? おかしい? 昨日、オノを入れたはずだが」
怪了、我記得昨天幫這裡下了斧頭的啦。

棟梁は首をかしげながらも、木こりたちにもう一度オノを入れる様に命じました。
算了不管了、包頭又下令喊底下工人開搞。

カンコン、カンコン・・・。
又架勢了。

木こりたちは昨日よりも深い切り口を入れて、その日は帰りました。
今天比昨天砍的還深些、像是要補回昨天的欠缺、好、收工又回去了。

ところが次の日になると、また切り口がふさがっているではありませんか。
好傢伙、這三天一來、看到樹又是跟㫘砍樣的。

「馬鹿な!」
有鬼了啊!

棟梁は、不思議でたまりません。
包頭這一下癲了啦。

こんな事が何日も続いたある日、棟梁はこんな夢を見ました。
這事就天天重複、有天包頭作夢。

棟梁のもとへヒョロヒョロとやせたヘクソカズラ (→アカネ科の蔓性多年草)がやって来て、こう言うのです。
託夢的是條喊屁糞葛的藤蔓、瘦瘦的、它就講。

「あの柳の木は、木の殿さまです。
那條柳樹是樹王。

だから夜中になると、家来のヒノキや松が集まって切り口におがくずをつめているのです。
晚上就喊其他樹的小弟幫來自己修復、就是割到地上的那些木屑。

そうすると、おがくずは切り口の中で固まって、元のようになるのです。
這麼到原先的木屑一回去、樹王就又復原了。

わたしも殿さまを助けようと、おがくず拾いに来たのですが、ヒノキや松に、
我去一起撿地上的木屑渣子想幫忙、但是檜樹和松樹排擠我。

『お前は、木の仲間じゃない。帰れ!』
讓我爬、講我不算樹。

と、言われましてね。
這麼一講。

それがくやしくてくやしくて、だから言いつけに来たのです」
我心裡就不舒服、過來報信了。

次の日、棟梁は切り口からこぼれたおがくずを、全部燃やして帰りました。
好啦、這就天一亮、今天幫柳樹砍落來木屑渣子全用一把火餤乾淨起來、再才回去。

その次の日、切り口はふさがる事なく、そのまま残っていました。
第二天、好傢伙、柳王這下就填不回去了、㫘得材料了。

「よし、これで切り倒せるぞ」
我們開工。

棟梁は毎日おがくずを燃やして帰り、ようやく柳の木を切り倒す事が出来たのです。
這就好多天大家一起努力、這樹終於是倒了。

すると不思議な事に、突然、おりゅうが死んでしまったのです。
同時、怪事、柳也是突然一命嗚呼了去。

さて、やっと柳の木を切り倒したのですが、今度はどうしても柳の木が動きません。
樹倒是倒了、但硬是湊不出一隊可以拖動樹的人、那個來都是徒勞。

馬に引かせても、力自慢の大人が何十人で引いても、丸太になった柳の木はびくともしないのです。
馬也試了、力士也喊了、不動、就是不動。

「せっかく切り倒したのに、これではどうしようもない」
砍都砍啦、這要怎麼搞哦。

「何か、良い手はないか?」
你們怎麼講?

「そうだ。おりゅうの子に頼もう」
喊柳她兒試下子咯。

棟梁の命令で、村人たちがおりゅうの子どもを呼びに行きました。
包頭這就幫柳的兒喊過來了。

おりゅうの子どもは母親を亡くしてしょんぼりしていましたが、村人たちに頼まれるとすぐに来ました。
這死了媽一直窩到屋裡面的、但是別個喊一要幫忙也是跟到來了。

そして柳の木をなでながら、こうささやきました。
柳兒這就幫樹一摸跟它講話

「ここには、もうお母さんはいないよ。ぼくと一緒に、都へ行こう」
講媽死了、已經不到這裡了、要樹跟自己一起去都內。

そのとたん、丸太になった柳の木が、ゴロゴロと動き出したのです。
奇聞、這巨木過自己開始滾了。

そして柳の木は、おりゅうの子どもと一緒に京都まで行って、三十三間堂の棟木になりました。
這就著兒一路領到京都、變成三十三堂了。

おしまい
结束

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