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10月23日の日本民話
(10月23日的日本民間故事)
黒ギツネの霊カ

黒ギツネの霊カ
狐怨

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投稿者 「森川弘一」  Hirokazu Morikawa森川弘一

むかしむかし、ある漁村では、何年間もニシンがまったくとれないことがありました。
到好久以前、這就一條小漁村、已經持續不漁多年、鯡魚甚至都變成了稀有物種。

人々の生活は苦しくなるばかりで、殿さまも心を痛めていました。
這魚資源匱乏漁民日子過得也就不舒服、藩王曉得後也是講能幫自己領民作點甚麼就好。

そんな時、大昌院(だいしょういん)という大変な霊力(れいりょく)を持った山伏(やまぶし)が、この近くに来ているという話が殿さまの耳の入りました。
剛好當時有個傳聞法力高深跑江湖的跳大神路過此地、藩王曉得消息就命人幫人請來了。

殿さまはさっそく大昌院に、豊漁(ほうりょう)の祈りをたのみました。
要他作個法、幫這附近海裡面魚搞多起來。

「わかりました。では本日より豊漁を願って、百日間の行(ぎょう)をはじめましょう」
大昌院は雪の中、百日間のきびしい行をはじめました。
大仙就講自己要百日苦行、這就才能達願、開始每天折磨自己、不吃飯啊、坐雪山啊、自殘啊、反正就搞這些狗麻批。

そして満願(まんがん→日数を限って神仏に祈願し、その日数が満ちること)の前の日の、九十九日目の夜の事です。
九十九日的苦修、離功成這就只有一天了、最後的夜晚。

大昌院の耳に、ふしぎな声が聞こえてきたのです。
大仙耳朵裡面聽到了怪聲。

「大昌院、お前にたのみたいことがあって、お前が行を始めた日の夜からわれもこのお堂の床下にこもっておるのじゃ。お前は、われの願いを聞いてくれるか?」
講自己也有事想請大仙幫忙、這百日來你只要靜坐此地、我其實也都到你屁股底下的地板裡面窩到的、你願意聽我講吧?

大昌院はビックリしてただだまっていましたが、相手はそれを了解(りょうかい)してくれたのだと受け取り話しを続けました。
大仙碰到這不曉得是甚麼的鬼怪是聲都不敢作、人過慌了、妖怪也估計是看出大仙此時心思、也不等別個回答就繼續開講了。

「われは、この地の者ではない。
京の都のある稲荷(いなり)につかえる黒毛のキツネである。
講自己不是本地人、而是自京都來一尾黑狐、本來是別個稲荷大神的跟班。

ここの殿さまのところへ、はるばる都から津軽(つがる)の海を渡ってお嫁入りをしてきた初姫(はつひめ)さまをお守りするよう命じられて、たくさんのキツネたちと一緒にこの地へやってきた。
老闆有交待講別個初姬要搭船渡海嫁去遠方、這路上不放心、就命我護衛、我也只是其中一個、還有好多其他狐狸也被老闆下令一起。

初姫さまは不幸にも、こちらへきて間もなくなくなられたので、ほかのキツネたちは都へ帰っていったが、われは北海道のキツネと恋仲になり夫婦となって子どもまでもうけたので、この地にとどまることにしたのじゃ。
但是這人背時、剛來㫘幾天就水土不服了、人都走了、就㫘繼續留落來到必要、所有的狐狸也是回去交了差、唯獨我一個留到了當地、原因也是我到這裡已經和本地的狐狸有了小孩要結婚。

ところが六年前、殿さまが猟(りょう)に出たとき、われは道のわきにかくれて行列(ぎょうれつ)を見ていた。
直到六年前、一群騎馬的行列去山上打獵、我過就躲邊上草裡面偷偷看。

そこを殿さまに、見つけられてしまったのじゃ。
哪曉得被發現了還是甚麼。

殿さまは、
『めずらしい黒毛のキツネなるぞ。逃がすな。はよ、うちとれ』
估計也是我長的黑、藩王看到我就大聲一䛥、下令所有人幫我一圍。

と、命じたので、われは命をうばわれた。
我這過也就被扒皮燉湯啦。

それからいまなお、たましいはうかばれずにおるのじゃ。
我現在還是心裡有恨、所以死了還是不肯離去、魂魄就留到這世間。

もし社(やしろ)をつくってわれの霊(れい)をまつってくれたら、うらみを忘れ、黒ギツネのこのわれが長くこの地を守ってやろう。
我想讓你幫我修了廟、讓我也可以安息、我也就不恨了、這事過讓它算了。

むろん、ニシンの不漁もおわらせてやろう」
其實不瞞你、就是我有恨所以才讓這附近的海都不敢過來魚。

長い話は、そこでとだえました。
講完一切、聲音也是消了。

大昌院はこの話を、さっそく殿さまに語りました。
大仙已經曉得了脈絡、馬上跟藩王幫這事交待了。

殿さまは六年前の事を覚えていて、さっそく黒ギツネのために社をつくり、その名を玄狐稲荷神社(げんこいなりじんじゃ)とつけたのです。
藩王似也是憶起往事、幫六年前自己獵到一尾黑狐的事過想到了、馬上命人修了廟、名字就喊玄狐神社。

すると翌年から、またニシンの豊漁がつづいたということです。
第二年、怪了去、這平時都不怎麼來的鯡魚這就又有了、一撈就是一麻板。

おしまい
结束

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