福娘童話集 > きょうの日本昔話 福娘童話集 きょうの日本昔話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
     6月 7日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
母親大会記念日
きょうの誕生花
くちなし
きょうの誕生日・出来事
1949年 岸部四郎(俳優)
  6月 7日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
夕やけナスビ
きょうの世界昔話
ローザとジバル
きょうの日本民話
孝女(こうじょ)いと
きょうのイソップ童話
カとライオン
きょうの江戸小話
ひとりかご
広告
 


福娘童話集 > きょうの日本昔話 > 6月の日本昔話 > 夕やけナスビ

6月7日の日本の昔話

夕やけナスビ

夕やけナスビ

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
茄子の折り紙なすび

 むかしむかし、深い山の中に、鬼山村(おにやまむら)という村がありました。
 ここ村人たちは、人と付き合うのをひどくきらって、村から外へ出る事がありません。
 それでも生活に必要な塩を買う時だけは、いくら人嫌いなこの村人たちも、仕方なく浜野村(はまのむら)まで塩を買いに行くのでした。
 けれど自分の姿を見られるのが嫌なので、買い物をすませるとまるで消えるようにさっさと帰ってしまうのです。
 だからよその村人たちは、鬼山村の人の姿をほとんど見た事がなかったのです。

 さて、ある日の事。
 浜野村の男が鬼山村の人をからかってやろうと、一人で村を訪ねていきました。
 ところが村の中には人影どころか、ネコの子一匹見えません。
「なんだ、これではからかいようがないではないか」
 そこで男は、誰でもいいから外に呼び出してやろうと大声でさけびました。
「おらの畑のナスビは、すごくでっかくて、たくさんあるんだぞ!」
「・・・・・・」
 家の中に人がいる気配はするのですが、誰も外へは出てきません。
 男は、前よりもっと大きな声でさけびました。
「おーい! お前んとこの塩をちっとくれたら、おれの広い畑のでっかいナスビを、みんなくれてやるぞう!」
 それでも家からは、誰も出てきません。
「ちえっ。おもしろくねえ」
 男はぶつぶつ言いながら、自分の村の方へ帰って行きました。
 すると、どうでしょう。
 たくさんのナスビが夕やけの空をうずめるようにして、自分の頭の上を飛んで行くではありませんか。
 ナスビは浜野村から鬼山村へと、金銀の玉のようにキラキラ光りながら飛んで行くのです。
「もしかして!」
 男があわてて自分の畑に行ってみると、なんとナスビは一つ残らずなくなって、一面のぼうず畑になっていたのです。
「おっ、おれのナスビが・・・」
 男がガッカリして家に帰ってみると、家の門の前に塩が一つまみ、チョコンと置いててあったそうです。

おしまい

前のページへ戻る


きょうの日本昔話
ミニカレンダー
<<  6月  >>
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
女の子応援サイト -さくら-
誕生日占い、お仕事紹介、おまじない、など
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識