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1月12日の日本民話
サルの埋めたつぼ
富山県の民話 → 富山県情報
むかしむかし、一匹のイタズラザルが山里に下りて来て、イタズラばかりしていました。
ある夜の事、このサルがいつもの様にイタズラをしようと一軒の家に入り、障子(しょうじ)の穴から家の中を覗いていたところ、それに気づいた女の人が、ぬい針でサルの目を突き刺したのです。
「ウキィィィィー!」
悲鳴をあげて谷に戻ったサルは、医者に通って何とか目を治しましたが、それからは心を入れ替えて村人に薬を売ったり魚を売ったりして喜ばれました。
さて、サルはそうやってもうけた大金を、茶色の大つぼに入れると、
《山に金を入れたつぼを埋めた。つぼを見つけた者にお金をやる。サルより》
と、立て札を立てたのです。
それを知った村人たちは、大騒ぎです。
「あのサルの金なら、かなりの大金に違いない」
村人たちは我も我もと山に入り、草を刈り取ってつぼを探しました。
そのおかげで田畑が増えて、村は栄えたという事です。
そしてサルの埋めたつぼは、まだどこかに埋まったままだと伝えられています。
おしまい
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