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7月3日のイソップ童話
木たちとオリーブの木
にほんご(日语) ・ちゅうごくご(中文) ・日语&中文
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 : 神栖星花研究所 「神栖星花研究所」
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投稿者 「天乃悠の朗読アート」 天乃悠の朗読アート
ある時、木たちは自分たちの王さまを選んで、しっかり治めてもらわなければならないと考えました。
そこで、まずオリーブの木に、
「あなたが王さまになって、わたしたちを治めて下さい」
と、頼みました。
すると、オリーブの木は、
「まさか。わたしは神さまからも人間からも喜ばれる、素晴らしいオリーブ油を作る木ですよ。それなのに、油を作るのを止めて木の王さまになるなんて、まっぴらごめんです」
木たちは、次にイチジクの木に頼みました。
「わたしたちの、王さまになって下さい」
するとイチジクも、
「まさか。わたしは甘いおいしい汁を持っていて、素晴らしい実をならせる木ですよ。それなのに、実をつけるのを止めて木の王さまになるなんて、まっぴらです」
そこで木たちは、イバラの所へ行きました。
「わたしたちの、王さまになって下さい」
「そうか。お前たちは本気でおれを王さまに選ぶつもりか。
それなら、みんなおれを頼って大人しくするのだぞ。
大人しくいう事を聞かなければ、おれは火事を出して、何でもかんでも焼いてしまうからな。
覚悟しろ!」
この後、木たちはイバラを王さまにした事を、後悔する事になります。
これは、自分たちのリーダーは、慎重に選ばなければならないというお話しです。
おしまい
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