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2月6日の日本の昔話

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けんかがうつる
冤家會遰人
・日本語 ・日本語&中国語 ・ 日本語&客家語
福妹日本童話集 (臺灣客語.海陸腔) 翻譯:鄧文政(ten33 vun55 zhin11)

むかしむかし、吉四六さんと言う、とてもゆかいな人がいました。
頭擺頭擺,有一个安到吉四六先生、係當樂線个人。
その吉四六さんの隣の家の夫婦は、いつもけんかばかりしています。
該個戴吉四六先生隔壁夫妻,常透冤家。
「大体、お前がだな!」
「根本就係因為你!」
「何よ! あたしのせいにするの!」
「麽个啊!𠊎个關係!」

こんな風に大声を出して怒鳴り合うし、二人して物を投げつけるわで、それは大変な騒ぎです。
恁仰形,兩儕惡擎擎,大嫲牯聲駡來駡去,又抨東西,非常吵人。
そこである日の事、吉四六さんは隣との間に、垣根をこしらえ始めたのです。
有一日,吉四六先生在厥屋下摎隔壁合界,開始起圍牆。

それを、たまたまやって来た庄屋さんが見て言いました。
成時會來巡看个村長看到該就問:

「よう、吉四六さん。一体何をしてるのかね?」
「呦,吉四六先生,你在該做麼个?」
すると吉四六さんは、
吉四六先生應:
「何って、見れば分かるでしょう。垣根を作っているんですよ」
「麽个,看就知了,起圍牆啦!」
「それは分かるが、なぜ?」
「知係知,麼个原因?」

「それはもちろん、隣の夫婦げんかが、こっちにうつらん様にですよ」
「當然,隔壁兩公婆冤家,會遰過這片析來你知無!」

「ああ、この夫婦な。しかし、けんかという物は、うつる物じゃない。だから垣根など作っても無駄じゃ」
「啊,這兩公婆,毋過冤家這種東西毋會遰人,起像圍牆這兜東西係無採工。」

「いいや、うつりますよ」
「毋係,會遰人哦!」

「うつらんて」
「毋會!」
吉四六さんも庄屋さんも、だんだん声が大きくなってきました。
吉四六先生摎村長緊講緊大聲。
「だから、うつらんといっているだろう!」
「所以,你講毋會遰人係麽!」

「うつりますとも!」
「定着會遰人!」

「うつるもんか!」
「毋會遰人嘎!」
「うつるとも!」
「定着會!」
「うつらん!」
「毋會!」
「うつる!」
「會遰人!」

そこで、吉四六さんが言いました。
所以吉四六先生講:

「ほら、けんかがうつったでしょう」
「你看,冤家會遰人無!」
おしまい
煞了
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