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4月1日の小話
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かわをむく
春の日がここちよい、ある日のこと。
ある長屋(ながや→むかしの集合住宅 →詳細)の一行が、桜の花が咲きほこる川辺に、花見見物に出かけました。
さて、一通りの見物をすませ、小腹のすいた一行は、もってきたさくらもちを食べることにしました。
その一行の中の一人に、食い意地の張った男がおりまして、さくらもちにまいてあるかわ(葉っぱ)ごと食べています。
となりに座っていた女房がいいました。
「おまえさん。それはかわをむいて食べるんだよ」
すると、その男は、
「おお、そうかい」
と、いって、さくらもちをかわのついたまま、川の方を向いてたべました。
おしまい
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