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      9月16日の日本民話 
         (9月16日的日本民間故事) 
          
         
弁天島とアブ (健全普通話版) 
弁天島與蒼蠅 
 
・日本語 ・日本語&中国語 
      
      むかしむかし、柳(やなぎ)という男の人が釣り友だちの若者を連れて、海へ釣りに行きました。 
        在很久很久以前、就有著一位叫做柳的男子是帶上了自己的好釣友一位年輕人海釣去了。 
         
      「柳さん、今日の潮なら、このあたりがいいでしょう」 
      柳兄、今天的潮訊、我感覺是選擇這裡比較好。 
       
      「そうかい。まかせるよ」 
      好、那就這裡吧。 
       
      若者は釣りに詳しいので、柳はその場所で釣り糸をたらしました。 
      說到這位年輕人朋友、那釣魚技術就比柳自己還要專業、柳也就聽人家的、在這裡開始下竿了。 
       
      その途端、サバが食いついてくるのです。 
      不一會兒、魚兒這就咬鉤了、是一尾鯖。 
       
      「おっ、いい当たりだ!」 
      哈哈、來了! 
       
      柳と釣り友だちはどんどんサバを釣りあげて、とうとう小舟がいっぱいになりました。 
      就是這個勢頭、只見兩人是接連的收穫了又收穫了一尾尾的鯖、沒了多久、好傢伙、船它是裝不下了。 
       
      「いやー、こんなに面白い釣りは初めてだ」 
      真行呀、今天、我還是第一次有釣過這麼開心的魚呢。 
       
      ふと見ると釣りに疲れたのか、釣り友だちの若者はグーグーといびきをかいて寝ています。 
      不知道咋的、就在柳自己還在感慨著的時候、旁邊的那位年輕人友人竟是已經小眠了過去、這次魚釣的太累了嗎、竟然是連鼾都打起來了。 
       
      「おい、こんなところで寝ると、かぜを、・・・おや?」 
      喂喂、睡在這種地方等下是會感冒的、…………誒呀? 
       
      柳が釣り友だちの若者を起こしてやろうとすると、何と若者の鼻の穴から三匹のアブが、ブーン、ブーン、ブーンと飛び出して来たのです。 
      柳他發現了、就是在自己要即將叫醒這位朋友的時候、因為瞧了瞧朋友的鼻子、天啦、裡面怎麼是能飛出來了三隻蒼蠅呀。 
       
      そしてそのアブはまた若者の鼻に入り、すぐにブーン、ブーン、ブーンと飛び出して行きました。 
      這飛出來就不說了、可人家又是給你打了個回馬槍、左邊鼻孔出右邊鼻孔進、就又回去了。 
       
      (はて? こんな海の上に、どうしてアブがいるのだろう?) 
      (奇了個大怪?這海上還能有蒼蠅、但我怎麼看怎麼這就都像就是蒼蠅呀?) 
       
      柳が首をかしげると、若者が目を覚ましました。 
      柳就還在想著蒼蠅這事時、朋友剛好也是睡醒了。 
       
      「ああ、失礼しました。いつの間にか、眠ってしまいました。しかし、変な夢を見ましたよ」 
      啊啊、拜託拜託、釣著釣著就把自己人給釣迷糊了、沒想到還睡著了、對了、我還做了一個怪夢。 
       
      「変な夢? どんな夢かね?」 
      怪夢?那是一個怎樣的夢呢? 
       
      「はい。村の丸堂から、三体の仏さまがアブになって飛んで来られたのです」 
      夢裡呀、村上的廟裡是有三尊的大佛變成了蒼蠅的樣子飛到了我的身邊呢。 
       
      「ほう、三匹のアブねえ・・・」 
      這樣呀、是三隻蒼蠅……… 
       
      柳は少し考えると、若者に言いました。 
      現在的柳是稍微沈默了一下開始思考、不一會兒、朝向了年輕人。 
       
      「なあ、その夢をわたしに売ってくれないか? 夢の代金として、今日のサバは全部お前にあげるから」 
      這樣、就把你的這個夢賣給我成嗎?至於買你夢的這個錢、就是今天這一艘船上的鯖魚全歸你。 
       
      「夢をですか? そりゃ、構いませんけど」 
      你要買我的夢?好、行呀、我隨你。 
       
      若者はサバと交換で、自分の見た夢を売ることにしました。 
      就這樣、年輕人是以一船的魚作為了交換、賣掉了自己的一個夢。 
       
      さて、夢を買った柳は浜辺に戻ると、そのまま村の丸堂と呼ばれているお堂へ走って行きました。 
      行了吧、現在就說說買到了夢之後的柳、人家立馬就是朝著村裡面的那個寺廟、丸堂裡去了。 
       
      そしてゆっくりと、お堂のまわりを歩きました。 
      然後一步步的就在寺廟內中是摸索又摸索呀。 
       
      「どこだ? アブは、どこだ? ・・・おおっ、あれだな」 
      蒼蠅呀蒼蠅、你究竟實在哪裡呀?…………啊啊、找到了、在哪兒。 
       
      お堂の壁の小さな割れ目から、三匹のアブが出たり入ったりしていました。 
      就在寺廟牆壁的一個小縫隙上、有三隻蒼蠅是在這裡給進進出出呢。 
       
      (よしよし、夢の通りだ) 
      (真的沒錯呀、和夢裡面一樣) 
       
      柳は頭にかぶっていた笠(かさ)で、三匹のアブをパッと捕まえました。 
      柳當即就是取下了自己的斗笠、然後就是將三隻蒼蠅一起的那麼一蓋、全給你都蓋住咯。 
       
      そして大急ぎで屋敷に帰って座敷の戸を閉めると、アブを捕まえている笠をのけました。 
      下一步只見柳他是急匆匆的逃也似的跑回了家、進入了屋子裡後又是把門一反鎖、等到了這裡人家才敢是查看起了那個斗笠呢。 
       
      「あっ!」 
      甚麼! 
       
      柳は、びっくりです。 
      柳打開後立馬的驚訝了。 
       
      何と出てきたのはアブではなく、輝くほど美しい三体の仏の像だったからです。 
      因為就是斗笠揭開的一瞬間、這時候裡面哪還有甚麼三隻蒼蠅呀、分別都是只剩下三尊精美的佛像了。 
       
      よく見るとそれは、阿弥陀(あみだ)、弁天(べんてん)、毘沙門(びしゃもんてん)でした。 
      若是會認的人呀、仔細一瞧、這不就是阿彌陀、弁天、毘沙門這三尊嗎。 
       
      「これは、大した物だぞ」 
      這這這、我是撿到了大寶呀。 
       
      柳は美しい三体の仏像を全部自分の家に置くのは申しわけないと思い、阿弥陀は村の勝安寺(しょうあんじ)というお寺に納める事にしました。 
      就這樣呀、柳是突然就一下子的得到了三尊精美的佛像、可到了後來、柳又認為若是把這三尊佛像都只供奉在自己一個人家裡那也太浪費了不是嗎、於是乎、阿彌陀這尊就是由自己給捐獻了出去、送到這村裡的勝安寺裡頭供著去了。 
       
      弁天は、小さな島に納めました。 
      接下來就又是弁天、給人家搬了個住處後是來到了一個小小島。 
       
      そのために島は、弁天島と呼ばれるようになりました。 
      也就是因這個緣起呀、後來是連同那座島一起都給人改名是叫成了弁天島呢。 
       
      そしてもう一つの毘沙門の像は、今も柳さんの屋敷の宝物として祭ってあるそうです。 
      最後呀、這就至少是要給自家留著一個當成是家寶傳下去呀、於是乎最後的一個毘沙門像、就人家呀、是成為柳的傳家寶了。 
      おしまい 
        结束 
         
        ↓ ※オタク構文版 (翻訳者の改変意訳バージョンです) ↓ 
         
        弁天島とアブ 
        蚊蟲奇緣 
      むかしむかし、柳(やなぎ)という男の人が釣り友だちの若者を連れて、海へ釣りに行きました。 
        到好久以前、有條喊柳的釣客和玩的好的一起去海邊垂釣。 
         
        「柳さん、今日の潮なら、このあたりがいいでしょう」 
        友人就跟柳講今天長潮、這個點正好。 
         
        「そうかい。まかせるよ」 
        那就這個點。 
         
若者は釣りに詳しいので、柳はその場所で釣り糸をたらしました。 
畢竟別個比起自己技術還要高點、相信別個㫘錯。 
 
その途端、サバが食いついてくるのです。 
「おっ、いい当たりだ!」 
這兩人過就下杆子等魚來、看到看到一尾鯖魚這就上鉤了。 
 
柳と釣り友だちはどんどんサバを釣りあげて、とうとう小舟がいっぱいになりました。 
今天運勢好、魚是一條接一條、幫開過來的小船都慢慢壓落去了。 
 
「いやー、こんなに面白い釣りは初めてだ」 
柳還是第一次釣到這麼舒服過。 
 
ふと見ると釣りに疲れたのか、釣り友だちの若者はグーグーといびきをかいて寝ています。 
再一看陪同的友人、不曉得是不是被這麼多魚搞累到的、已經眯起眼睛躺到了。 
 
「おい、こんなところで寝ると、かぜを、・・・おや?」 
柳還到興頭上面、㫘想到別個都已經睡了去、還擔心了下別個就倒到這地方得不得冷了感冒了去。 
 
柳が釣り友だちの若者を起こしてやろうとすると、何と若者の鼻の穴から三匹のアブが、ブーン、ブーン、ブーンと飛び出して来たのです。 
試圖搖下子別個幫人喊醒起來、突然看到三條蚊蟲是從友人的鼻子飛了出來。 
 
そしてそのアブはまた若者の鼻に入り、すぐにブーン、ブーン、ブーンと飛び出して行きました。 
(はて? こんな海の上に、どうしてアブがいるのだろう?) 
這飛出的三條蚊蟲剛出來又從另外一個鼻孔鑽了進去、瞬間是又飛了出來、不曉得是到搞甚麼、而且這海上面怎麼還得有蚊蟲啦、柳是百思不得其解。 
 
柳が首をかしげると、若者が目を覚ましました。 
「ああ、失礼しました。いつの間にか、眠ってしまいました。しかし、変な夢を見ましたよ」 
人就歪到腦鬠想、友人一下也是醒過來了。 
講抱歉自己不小心人睡了、作了個好奇怪的夢。 
 
「変な夢? どんな夢かね?」 
柳就問是怎麼的一個夢。 
 
「はい。村の丸堂から、三体の仏さまがアブになって飛んで来られたのです」 
友人講是村的廟堂裡面三尊佛像變成了三條蚊蟲、對到自己這邊飛。 
 
「ほう、三匹のアブねえ・・・」 
三條蚊蟲? 
 
柳は少し考えると、若者に言いました。 
「なあ、その夢をわたしに売ってくれないか? 夢の代金として、今日のサバは全部お前にあげるから」 
柳想了一陣、講今天的一船魚都不要了、過起友人、要別個賣自己這個夢。 
 
「夢をですか? そりゃ、構いませんけど」 
賣夢?友人只是覺得柳提的這個要求好怪。 
 
若者はサバと交換で、自分の見た夢を売ることにしました。 
但還是應了別個。 
 
さて、夢を買った柳は浜辺に戻ると、そのまま村の丸堂と呼ばれているお堂へ走って行きました。 
柳買得夢靠了岸、第一件事就是對到村裡面的廟堂裡面去。 
 
そしてゆっくりと、お堂のまわりを歩きました。 
「どこだ? アブは、どこだ? ・・・おおっ、あれだな」 
進去了門一直到專門逽蚊蟲。 
 
お堂の壁の小さな割れ目から、三匹のアブが出たり入ったりしていました。 
(よしよし、夢の通りだ) 
突然這就牆壁的裂縫三隻蚊蟲飛出來了。 
柳就到心中暗叫好。 
 
柳は頭にかぶっていた笠(かさ)で、三匹のアブをパッと捕まえました。 
腦鬠上面的斗笠一解、瞬間就是幫三條蚊蟲一罩 
 
そして大急ぎで屋敷に帰って座敷の戸を閉めると、アブを捕まえている笠をのけました。 
捉到了這三條蚊蟲、快步幾腳跑回屋、門窗甚麼全部關死死的、這就慢慢開斗笠。 
 
「あっ!」 
柳は、びっくりです。 
何と出てきたのはアブではなく、輝くほど美しい三体の仏の像だったからです。 
柳瞬間是人一驚、打開斗笠出現的不是三條蚊蟲、而是三尊佛像。 
 
よく見るとそれは、阿弥陀(あみだ)、弁天(べんてん)、毘沙門(びしゃもんてん)でした。 
「これは、大した物だぞ」 
分別是阿弥陀、弁天、還有毘沙門天。 
 
柳は美しい三体の仏像を全部自分の家に置くのは申しわけないと思い、阿弥陀は村の勝安寺(しょうあんじ)というお寺に納める事にしました。 
三尊佛像全部放到自己屋也是可惜、阿弥陀就當作了個功德捐起了勝安寺。 
 
弁天は、小さな島に納めました。 
そのために島は、弁天島と呼ばれるようになりました。 
弁天幫他單獨貢到一座小島上面。 
 
そしてもう一つの毘沙門の像は、今も柳さんの屋敷の宝物として祭ってあるそうです。 
至於毘沙門天這就變成柳自己屋的傳家寶去了。 
      おしまい 
          结束 
         
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