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10月17日の日本民話
(10月17日的日本民間故事)
鳥追いの森

鳥追いの森
趕鳥林

日本語 ・日本語&中国語

♪音声配信(html5)
朗読者 : ☆横島小次郎☆

むかしむかし、鹿児島県北西部の川内(せんだい)に、日暮らし長者という大変なお金持ちが住んでいました。
到好久以前、鹿児島県北西部川内這地方、住到一條特別有錢的大地主。

この長者には美しい妻と二人の子どもがいて、二人の子どものお姉さんはお北(きた)、弟は花若丸(はなわかまる)という名前です。
屋裡是一條堂客兩條子女、大的姐姐喊北、弟弟名字是花若丸。

この長者の家には左近充(さこんじゅう)という男が働いていましたが、どういうわけか長者の妻の悪口を言うのです。
地主屋裡還有條管家、名字是左近充、不曉得是跟地主他堂客有仇甚麼的、天天到中間戳爛藥。

それがいかにも本当らしく言うので、それを信じた長者は妻を実家に返してしまいました。
地主也是信以為真、認為自己堂客是人前一套背後一套、也是覺得繼續留到身邊不妥、幫別個打發回老屋了。

それから間もなく長者は左近充の世話で新しい妻を迎えたのですが、今度の妻はとてもいじわるな人で、血のつながっていないお北と花若丸をいつもいじめていたのです。
管家就借到這個之機、充當中間人、幫老闆逽了個新的、但這新堂客過也不是甚麼好鳥、天天對到屋裡小卵日擺臉色。

ある日、長者は仕事で、京都へ行く事になりました。
有天地主要辦事出遠門。

「しばらく帰って来られないが、子どもたちをよろしく頼むよ」
也是講幫自己屋裡兩條小兒交起別個了。

「はい、旦那さま」
ところがその間に継母(ままはは)と左近充はぐるになって、長者の家も財産も全部自分たちの物にしてしまったのです。
繼母這就應了聲好、但私底下已經跟管家串通好了、等了這個機會好久了、就是要趁現在幫地主屋裡的錢都謀完。

それからというもの、お北と花若丸へのいじめは前よりもいっそうひどくなりました。
反正現在男人也不到屋了、兩個小兒也是隨便自己弄。

朝から晩まで二人を休みなく働かせ、秋になってイネが実ると一日中、鳥の群れを追い払う仕事をさせました。
一天㫘卵事交待起兩條小兒取條掃把到田裡面趕鳥去。

お北と花若丸は小さな舟にのせられて、鐘やたいこを叩いては川を上ったり下ったりして鳥を追い払うのです。
兩傢伙則是自己搭條小舟、沿到屋裡的湖田、自上游而下敲鑼打鼓。

幼い二人には、とてもつらい仕事でした。
二人はいつも、
「母さまが、いてくれたら」
「父さま、早う帰ってきて」
と、泣きながら烏を追い払いました。
這事搞完了也有其他事等到的、反正是片刻不得歇、這過就想到自己們原來的媽、又想要老頭快點回來。

でも京都へ行った父親は、なかなか帰ってきません。
但是老頭一上京去的久、久不見回。

継母と左近充の毎日のいじめに絶えられなくなった二人は、
這邊屋裡後媽又是天天刁難這兩小傢伙。

「母さま、父さま、わたしたち、もう疲れました。ごめんなさい」
と、しっかりと手をつないだまま、川に身を投げて死んでしまったのです。
後面人實在是受不了了、小卵日兩條一起過跳河裡面去了。

「まだ小さいのに、かわいそうな」
あわれに思った村人たちは、二人の亡骸(なきがら)を川の近くに手厚く葬ってやりました。
等屍體被打撈起來的時候農民看到這麼小的兩個兒、也是惋惜。

それから間もなく、長い旅からようやく長者が帰って来たのです。
這就又過了幾天、地主歸屋了。

しかし帰ってみれば二人の子どもはおらず、家と財産は左近充と妻の物になっています。
但是這人一回來、兩條子女不見了先不講、這屋裡的地契和全財產也是被管家和後媽合謀弄了去。

「なぜ、こんな事に! 子どもたちは!」
「長者さま。実は・・・」
地主就不曉得這是甚麼案啦、問下子鄉親自己不見這些時候到底是發生了甚麼。

村人からすべてを聞いた長者は、左近充と妻を刀できり殺しました。
聽眾人幫事情慢慢道來、地主刀一抽、這兩傢伙也就歸西了。

そして二人の子どもが葬られた、川のほとりに腰をおろすと、
解決了家事、這又要幫自己二個小兒辦喪事啦、先跑去農民埋葬自己兒的地方、到那裡講話跟死人聽。

「すまんかった。金もうけに夢中で、帰るのが遅くなったばかりに。・・・お北。・・・花若丸。今から父も、お前たちのそばへ行くぞ」
講自己太顧到賺錢了、屋裡出這條事自己都不曉得、這次又剛好來晩了、喊兩個小兒等自己、這次馬上就來。

と、長者も自らの命を絶とうとしたその時、長者の耳に二人の子どもたちの声が聞こえてきたのです。
這就準備亡命的時候、地主耳朵裡面突來兩條兒講話的聲音。

『父さま。お帰りなさい。わたしたちは、木に生まれ変わったの。どうか、わたしたちの木を育てて』
是讓自己老頭快點回去、講自己二人已經轉世當樹了、要老頭幫樹逽到好生栽到起來。

その声に目を見開いた長者は、川のほとりに二本のタブの木(→クスノキ科の常緑高木)が生えているのを見つけました。
地主一望湖畔、確實是有兩橷椨樹立到的。

「そうか。お前たちは、木になったのか。よし、父が必ず、お前たちを立派に育ててやるぞ」
やがて二本の小さなタブの木はどんどん大きくなり、二本が四本に、四本は八本にと、木から林に、林から森になりました。
老頭馬上答應了耳朵裡面聽到的聲音、這就盡心幫時間都用到這兩顆小小苗身上、幫別個當成是自己兒來養、樹也是慢慢變大、落了种、埋入泥中、二變四四變八、木成了林、林又長成森。

村人たちは死んだ二人の子どもの事を思い出して、この森を『鳥追いの森』と呼び、小さな観音さまをたててやったそうです。
後面全村人憶起經年往事、也是過幫這地方喊起追鳥林了、又到裡面貢了一尊小觀音、也是幫兩條小傢伙鎮魂。

この森は太平洋戦争の爆弾で焼けてしまいましたが、観音さまは今でも残っているそうです。
但而後因敵機空襲樹海也被焚成火海、現今留到那裡的只有當初到幸免於難的一尊小觀音了。

おしまい
结束

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