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6月10日の日本民話
宝の隠し場所
兵庫県の民話 → 兵庫県情報
むかしむかしあるところに、とても気の小さいお百姓さんがいました。
そのお百姓さんが畑をたがやしていると、なんと、お金がぎっしりつまったつぼが出てきたのです。
(これは、いい物を見つけたぞ)
お百姓さんは、大よろこびで家に持ってかえりました。
でも、どろぼうに見つかったら大変です。
(さて、どこへかくそうか)
お百姓さんは、かくし場所をさがしてみましたが、小さな家なので、うまい隠し場所がありません。
(そうだ。もとの場所へうめておくのが一番だ。これまでだれにも見つからなかったんだから、これからも見つからないだろう)
お百姓さんはつぼをかかえて畑に行くと、もとの場所にうめました。
(よし、これで大丈夫。・・・ああでも、ここをほり返されたらどうしよう?)
そこで、つぼの上に、
《ここには、宝物がありません。だから掘り返さないでください》
と、いう、立てふだを立てました。
(これで大丈夫)
お百姓さんは、安心して家に帰りました。
さて次の日、お百姓さんが畑へ行ってみると、宝のつぼはぬすまれたあとだったということです。
おしまい
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