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6月24日のイソップ童話
旅人とオノ
2人の男が、一緒に旅をしていました。
そのうち、1人が道に落ちているオノを拾いました。
それを見て、もう1人が、
「ぼくたちは、オノを拾った」
と、言いました。
すると、拾った男が言いました。
「『ぼくたちは、拾った』ではなくて、『きみは拾った』と、言えよ」
しばらくすると、そのオノを落とした男が2人を追いかけて来ました。
その男は盗賊で、盗んだオノを落としてしまったのです。
「ああ、もう駄目だ。ぼくたちがオノを横取りしたと思っている。ぼくたちはもう助からない」
オノを拾った男がなげくと、もう1人の男が言いました。
「『ぼくたちは助からない』じゃなくて、『ぼくは助からない』と言えよ。だって、さっきオノを拾った時に、きみはぼくを仲間に入れなかったのだから」
良い事があった時に、友だちをのけ者にする人は、不幸な目に会った時に、その友だちに助けてもらえるはずがない。
と、言う事を、このお話しは教えています。
おしまい
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