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6月18日のイソップ童話
ヤギとロバ
ある人が、ヤギとロバを飼っていました。
ヤギはロバの方が自分よりもおいしい物をたくさん食べさせてもらっていると思って、ねたんでいました。
それで、わざとこんな事をロバに言ったのです。
「あんたは気の毒だねえ。粉ひきのうすを回させられるわ、重い荷物は背負わされるわで、年がら年中こきつかわれて。
ねえ、良い事を教えてあげよう。
ひとつ、転んだふりをして穴に落ちてごらん。
そうすれば、しばらく休めるじゃないか」
ロバはヤギの言う通りにして穴に落ちて、体中が傷だらけになりました。
主人は、獣医さんを呼びました。
「この怪我は、どうしたら治るでしょう?」
獣医は、言いました。
「ヤギの肺をせんじて、飲ませてごらんなさい。ロバにはとても良く効くから、すぐに元気になりますよ」
と、いうわけで、主人はヤギを殺して、ロバの薬にしてしまいました。
誰でも他人をおとしいれようとして汚い手を使えば、必ず相手より先に自分が不幸な目に会うものです。
おしまい
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