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5月24日のイソップ童話
ワシとトビ
ワシが悲しい顔で、木の枝にとまっていました。
「どうしました? どうして、そんなに悲しんでいるのですか?」
一緒の木にとまっていたトビが、やさしく声をかけました。
「実は、わたしは、自分に合うおむこさんがほしいのですが、どこを探しても見つからないのです」
するとトビが、
「それでは、このぼくではどうでしょう? ぼくはトビですが、ワシのあなたよりも強いですからね」
「まさか。あなたの小さな体で、どうやって、わたしたち二人の食べ物をつかまえるというのですか?」
「ハッハハハ。大丈夫ですよ。ぼくはしょっちゅう、ダチョウをじまんのカギ爪でしとめて、運び去るのですから。あなたには、ぜいたくをさせてあげますよ」
ワシはこの言葉に心を動かされて、トビと結婚してもいいといいました。
「では、すぐに結婚式だ」
それからすぐ、結婚式がとり行われ、ワシはトビのお嫁さんになりました。
「あなた。さあ、約束通り、ダチョウを捕まえてきて下さいな」
トビは空高くまいあがると、狩りに出かけました。
しかし、長い時間かかったすえに持ち帰ったのは、やせたネズミが一匹でした。
しかも、すでに死んでいたネズミらしく、くさっていて、とてもくさいにおいがしました。
「まあ、これがきょうのごはんなの? わたしにダチョウをとってきてくれる約束をしたのに」
すると、トビは言いました。
「あのとき、ああ約束しなければ、君のような鳥の王家の者とは、結婚できなかっただろうからね。さあ、このネズミを全部あげるよ」
「・・・・・・」
この後、ワシとトビがどうなったかは、ご想像にお任せしますが、このお話しのトビの様に、男の人は女の人の前でミエをはります。
女の人は、男の人が本当に頼れる人かどうか、よく考えてからお付き合いをしましょう。
おしまい
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