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    福娘童話集 > きょうの江戸小話 > 1月の江戸小話 > かぜものぼれまい 
      1月13日の小話 
        
      かぜものぼれまい 
        ある家に、よっぱらった友人がやってきて、とめてくれといいます。 
  「とめてやってもいいが、ふとんがないんだ」 
  と、いうと。 
  「なあに、ふとんなんかなくたって、どうってことはない。酒のいきおいで、そこいらにねちまうわ」 
  と、いいますので、それならと、二階にあげてやりました。 
   ところが、しばらくすると、酒のよいもさめたのか、二階から、 
  「どうも下から風がのぼってきて、寒くてかなわぬ」 
  と、いいます。 
   すると、下の男は、 
  「こころえた。これで、風のやつものぼれめえ」 
  と、二階にのぼるはしごを取りのぞきました。 
      おしまい 
                 
         
        
        
       
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