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    福娘童話集 > きょうの江戸小話 > 3月の江戸小話 > ほらふき 
      3月6日の小話 
        
      ほらふき 
        何ごとにも話の大げさな男がいました。 
  「このあいだ山へいったらな、大きなイノシシ(→詳細)が出てな、こっちに走ってくるじゃないか。おいらは、あわてて、かけてきた、イノシシの角(つの)をがっちりと、つかんだんだ」 
   それをきいた友だちは、 
  「バカなことをいうなよ。イノシシに、角なんか、あるものか」 
  「ああ、実はな、はねをつかんだ」 
  「またまた、バカなことをいう。はねなんか、どこにある」 
   すると、男はこまって、 
  「むむむ。それなら、どこをつかもうか?」 
      おしまい 
                 
         
        
        
       
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