12月31日の百物語
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イラスト 01 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 あまりの美しさに白鷺城(しらさぎじょう)とよばれ、国宝であり世界遺産でもある姫路城に、古くから伝わるお話しです。 イラスト 02 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 むかしむかし、このお城の天守閣(てんしゅかく)に、幽霊(ゆうれい)が住みついているとのうわさがたちました。 イラスト 03 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 そのため昼間でも、天守閣には誰一人近づきません。 イラスト 04 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 ある雨の夜の事。 イラスト 05 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 すると、一番若い侍が、 イラスト 06 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 と、ロウソクを手に、天守閣への暗い階段を登って行きました。 イラスト 07 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 侍が天守閣に登り着くと、戸のすき間からボンヤリと明かりがもれているではありませんか。 イラスト 08 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 侍が、中の様子をうかがっていると、 イラスト 09 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 侍が名前を名乗って、なぜここに来たのかをありのままに話しました。 イラスト 10 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 するとそこには、女の人が一人、机の前に座っていました。 イラスト 11 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「・・・!」 イラスト 10 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 髪の長い女の人は、十二ひとえの着物に、赤いはかまをはいています。 イラスト 12 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「よく来ましたね。 イラスト 13 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 おさかべ姫は侍に、かぶとの切れはしを渡しました。 イラスト 14 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「しかし、ここは人の来るところではありません」 イラスト 15 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 侍は無事に天守閣を出ましたが、背中が冷や汗でグッショリです。 イラスト 16 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 侍の仲間は、若い侍が無事に戻って来たので、 イラスト 17 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 若い侍はかぶとのきれはしを見せると、全てを仲間に話しました。 イラスト 18 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 次の朝、お殿さまは若い侍をよんで、 イラスト 19 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 侍が、かぶとのきれはしを差し出すと、 イラスト 20 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 お殿さまはお城にむかしから伝わっている、よろいかぶとや刀をおさめた部屋を調べました。 イラスト 21 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「やはりこれだ、これに間違いない」 イラスト 22 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 かぶとの一つの後ろのしころ(→よろいかぶとの左右から後方にたれて、あごを守る鉄製の物)が、引きちぎられています。 イラスト 23 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 きれはしを当ててみると、ピッタリとあいました。 イラスト 21 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 「かぶとのしころを引きちぎるとは、恐ろしい力の持ち主。 イラスト 24 (イラストタッチでイラスト大)無断転載禁止 この時から姫路城ではお殿さまが代わっても、おさかべ姫を恐れてほこらを大切にし続けたという事です。 おしまい |
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