366日への旅 記念日編 366日への旅
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9月 第3月曜日 敬老の日

9月15日 敬老の日

 1966(昭和41)年に制定された国民の祝日です。
 「多年にわたり社会に尽くしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」日です。
 593年の9月15日、聖徳太子が四天王寺に身寄りのない病人や老人を救うための施設として悲田院を設立したとの説があります。
 現在では9月の第3月曜日となっています。

記念日アニメ
第3月曜 敬老の日

敬老に関する昔話
(日本の昔話)

うば捨て山

 昔むかし、おじいさん、おばあさんを、まるで大事にしない国がありました。
 親が60才になると、その子や孫は、うば捨て山に親を捨てにいかなければなりません。
 もし、そうしないと、殿さまから、それはひどいめにあわされるのです。
 ある年のこと、ちょうど60才になったおじいさんがありました。
 息子や孫たちは、とてもつらい気持ちで、おじいさんをかごに入れ、しかたなく出かけました。
 うば捨て山は、昼でも暗い森の奥、道もないので、ちゃんと目印をつけていないと、ふもとには帰れません。
 おじいさんは、ときどき、かごの中から手を出して、道の回りの木の小枝を、ぽきぽきと折りました。
「おじいさん、こっそり村へ帰るつもりかな?」
 孫の男の子が、ぼそっと、つぶやきました。
「ぽきぽき折った小枝をたよりに、また帰りなさるんか?」
 息子も心配顔に聞きました。
 すると、おじいさんは静かに首を振りました。
「そうじゃない、わしはもう、死ぬ覚悟はできとる。でもな、おまえたちこそ、もう一度村へ帰らねばなるまい。この、道もない暗いやぶで迷わぬように、わしは、こうしているんだよ」
「・・・! おじいさん、ごめんなさい」
「かんにんしてくだされ」
 孫の男の子も、息子も、その場に、へたばるようにあやまりました。
「いいとも、いいとも、心配するな。それよりも日が暮れる前に、早くうば捨て山にいこうじゃないか」
 おじいさんは、孫の頭をなでながらいいました。
「いいえ、だめです! 殿さまから、どんなにされても、いっしょに村へもどってくだされ!」
 息子は泣きながら、きっぱりいいました。
 こうして、息子たちはこっそり、おじいさんを連れもどして、家の奥に隠しておきました。
 ところが、そのころ、隣の国から、この年寄りを大事にしない国に、なぞをかけてきました。
 初めに、どこから見ても、色も形もそっくり同じ、二匹のヘびを持ってきました。
「さあて、どちらがオスで、どちらがメスか、わかるかね?」
 みんな首をひねって、うなるばかりです。
 役人たちも大困り。
「だれか、わかる者はいないか?」
 赤い顔をした役人が、大声でどなりちらしたとき、孫の男の子が、ちょこんと出てきていいました。
「そんなのわけないや、家の座敷に綿をしいて、はわせてみれば、一匹はじっとしてるで。もう一匹はのろのろはい出すさ。こっちがおすで、おとなしくしているのがめすに決まってる」
「うむ、そのとおり」
 隣の国の使いの者も、感心しました。
 でも男の子は、いつか、おじいさんに聞いて、ヘびのことを知っていたのです。
 それから、つぎつぎと、むずかしいなぞが出されました。
 男の子はわからないと、そっと家に帰っては、おじいさんに答えを聞いて、みごとに答えました。
「むむむむっ、負けた、負けた。この国は、なんと、りこう者のいるりっぱな国だろう」
 なぞをかけてきた国の使いは、がっかりです。
 こそこそと、帰っていきました。
 さて、むずかしいなぞをといたのは、ほんとうは、おじいさんだったということは、すぐに殿さまにもわかりました。
「いやはや、これまで、悪いことをしてきたわい。もう二度と、年寄りを、うば捨て山に捨ててはいかんぞ!」
 さっそく、国じゅうに新しい命令が出されました。
 めでたし、めでたし。

おしまい

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