福娘童話集 > きょうの日本民話 福娘童話集 きょうの日本民話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
     4月21日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
民放の日
きょうの誕生花
スイートピー
きょうの誕生日・出来事
1943年 輪島功一 (ボクシング)
  4月21日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
フクロウの染め物屋
きょうの世界昔話
獲物をとられたキツネ
きょうの日本民話
イヌが鳥を殺した罰
きょうのイソップ童話
狩りゅうどとイヌ
きょうの江戸小話
いじっぱり
広告
 


福娘童話集 > きょうの日本民話 > 4月の日本民話 > イヌが鳥を殺した罰

4月21日の日本民話

イヌが鳥を殺した罰

イヌが鳥を殺した罰
福岡県の民話福岡県情報

 むかしむかし、中国から送られてきた二羽のガチョウを、役人(やくにん)たちが天皇(てんのう)のもとへとどけようとしていました。
 ところが、ガチョウをあずかっていた役人のイヌが、ガチョウにかみついて二羽とも殺してしまったのです。
 そのときの天皇はこわい人で、いくつものおそろしいうわさがありました。
 天皇はある時、好きな狩りにでかけて、たくさんの獲物(えもの)をとらえました。
 それに気をよくした天皇は、
「狩りの楽しみは、捕らえた獲物をすぐ料理して食べることだ」
と、したがえてきた者たちに言いましたが、だれも自分が料理をするといいだしませんでした。
 すると天皇は怒って、いきなり(かたな)をぬいて、近くにいた者をきり殺してしまったのです。
「今の天皇は勝手がすぎる。これまでにも気にいらないというだけで、何人もの人を殺していると聞く」
 そんなわけで、ガチョウを殺したイヌの飼い主の役人は、死罪(しざい→死刑)をめいじられてもしかたがないと、かくごをしました。
 そして、正直に事の次第をつたえて、おわびにと、自分が屋敷(やしき)でかっている白鳥(はくちょう)十羽を御所(ごしょ→天皇の住まい)におくりました。
 すると天皇は、かわりの白鳥がお気にめしたのか、御所からは何のおとがめもありませんでした。
 一時はどうなることかと心を痛めて心配していた人たちも、ホッと胸をなでおろしましたが、こんな事は大変めずらしい事です。
 次の年、御所で飼われていた鳥が、やはりイヌにおそわれて死んでしまいました。
 天皇は怒って、係の役人の顔にイレズミの罰(ばつ)を命じて、役職(やくしょく)もうばってしまいました。
 その役人の仲間の二人は、
「われわれが生まれ育った信濃(しなの→長野県)では鳥が多く、とればすぐ小山ほどにもなる。朝夕食べても、とても食べきれない。それなのに、たった一羽の鳥がイヌにやられたと怒り、人の顔にイレズミをなさるとは、どう考えてもおかしい。今の天皇は悪い天皇だ!」
と、話していました。
 この話が天皇の耳に届き、天皇は二人に、
「それならば、すぐに鳥をとらえて小山のようにしてみよ」
と、命じました。
 けれどもそれが出来ないとなると、その場で二人の役職をとりあげて、御所から追いだしてしまったという事です。
※ガチョウという水鳥が初めて日本にやってきたのは、今から千五百年以上も前のことで、中国から天皇(てんのう)におくられたものでした。

おしまい

前のページへ戻る


きょうの日本民話
ミニカレンダー
<<  4月  >>
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
女の子応援サイト -さくら-
誕生日占い、お仕事紹介、おまじない、など
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識