福娘童話集 きょうの小話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
 
     12月 4日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
破傷風血清療法の日
きょうの誕生花
さざんか
きょうの誕生日・出来事
1973年 田村淳 (芸人)
  12月 4日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
クモ女
きょうの世界昔話
魔法使いと若者
きょうの日本民話
天へとばされた男の子
きょうのイソップ童話
美しい鳥コンテスト
きょうの江戸小話
おいしい目ぐすり
12月 4日の広告

福娘童話集 > きょうの江戸小話 > 12月の江戸小話 > おいしい目ぐすり

12月4日の小話

おいしい目ぐすり

おいしい目ぐすり

 むかし、あるお寺のおしょうさんが、いきのよいアワビを手にいれ、ひとりでこっそりたべようと、ほうちょうをとりだしました。
 そこに、近所の人たちが、法事をたのみにきたので、おしょうさんはあわてて、アワビをかくそうとしました。
 お寺では、生きものをたべてはいけないことになっているからです。
 近所の人たちに、アワビをみつけられたおしょうさんは、
「この貝は、目のくすりになるときいたが、目がしらにさしたらよいのか、目じりにさしたらよいのか、わからんのじゃ」
と、ごまかそうとしました。
 けれど、みんなは、おしょうさんのうそをおみとおしです。
 仏さまの教えにそむくおしょうさんを、このさい、こらしめてやろうと、しめしあわせました。
「ずいぶん、めずらしい目ぐすりですねえ。わたしどもがさしてやりましょう。まず、あおむけになってください」
 近所の人たちは、アワビにたっぷりと、酢(す)をつけ、目のうえにのせました。
「ひいーっ、いたい、いたい、いたい! しみてしみて、目の玉がはれつしそうじゃー!」
 おしょうさんがのたうちまわっているのをよこ目に、近所の人たちは、
「おう、うまいうまい。この目ぐすり、口からさしたほうが、ききめがたしかでござる」
 みんなで、アワビのさしみに、したつづみをうちました。

おしまい

一覧へ移動   このページを閉じる   ホームへ移動

きょうの江戸小話
ミニカレンダー
<<  12月  >>
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識