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4月8日の小話
立てば出ます
ある侍が、使いの途中で便所に行きたくなりましたが、いっしんにがまんして両国(りょうごく)までやって来ました。
両国まで来れば、どこかで用がたせるだろうと思い、ほうぼう便所を探しましたが見当たりません。
ふと橋のそばを見ると、菜(な)っぱ売りが青い顔で座っておりましたので、侍はかけより、
「この辺に、便所はありませぬか?」
と、聞くと、菜っぱ売りは、
「わたしも探していますが、ありませぬ」
「お前も便所を探しておいでか。・・・しかし、探しているのなら、なぜそこに、そうしてしゃがんでいるのじゃ?」
と、言うと、菜っぱ売りは苦しそうに、
「立てば、・・・出ます」
♪ちゃんちゃん
(おしまい)
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