366日への旅> 今日は何の日 > 7月の記念日 > Tシャツの日
7月20日 Tシャツの日
記念日イメージキャラ 福ちゃん イラスト「ぺんた」 ※無断転載禁止
愛知県のファッションメーカー・ファッションミシマヤが、夏の定番ファッションであるTシャツをPRするために提唱しています。
「T」がアルファベットの20番目の文字にあたることや、この日が以前、「海の日」であったことにちなんでます。
シャツに関する昔話
(イタリアの昔話 →イタリアの国情報)
まんぞくもののシャツ
福娘童話集より
むかしむかし、ある王さまがいました。
その王さまは、一人息子の王子を、目にいれてもいたくないほどかわいがっていました。
でも王子は、いつもつまらなそうにしていて、一日じゅう、バルコニーに出ては、遠くのほうをボンヤリとながめているのでした。
ある日、王さまは王子にたずねました。
「どうしておまえは、そんなにつまらなそうにしているんだね。なにか不満なことがあるのかね?」
「いいえ、お父さん。ぼくにもなにが不満か、わからないのです」
「もしおまえが結婚したい相手でもいるのなら、いってごらん。世界じゅうでいちばんえらい王さまの娘だろうと、いちばんびんぼうな百姓(ひゃくしょう)の娘だろうと、おまえがすきなら結婚させてやるよ」
「いいえ、そんな人はおりません」
王さまは、王子の気持ちをひきたたせようと、芝居(しばい)を見せたり、舞踏会(ぶとうかい)や音楽会をひらいたりしました。
でも、すこしもききめがなくて、王子の顔色はますます青ざめていくばかりでした。
そこで王さまは、おふれを出しました。
すると世界じゅうから、えらい学者や医者や大学の先生があつまりました。
えらい人たちは相談して、王さまにいいました。
「王さま。わたしたちは、いろいろかんがえました。星うらないもいたしました。こうしてまとまった意見をもうしあげます。まず、不平不満もなく、満足して くらしている人をおさがしなさい。その人は、ただ一つの不満もなく、なにごとにも満足している人でなくてはなりません。そういう人のシャツを、王子さまに お着せなさい」
王さまはその日のうちに、世界じゅうにけらいをやって、不平不満ひとつなく、どんなことにも満足してくらしている者をさがさせました。
やがて、一人の坊さんがつれてこられました。
「あなたは、いまの地位に満足してくらしているんですな?」
と、王さまがききました。
「はい。満足しております」
「では、わしの宮廷(きゅうてい→王のすんでいるところ)の司祭(しさい)になりたいとお思いかな?」
「ああ、それは願ってもないことです」
「それなら出ていけ! わしは、いまのくらしに満足している者をさがしているんじゃ。もっといい地位につきたいとねがってる者なんかに用はないわい」
王さまはまた、ほかの人をさがさなくてはなりません。
この王さまの近くの国に、たいへん幸福な王さまがいました。
その王さまには、美しい気だてのいいおきさきがいて、子どももたくさんおります。
戦争をしても一度もまけたことがなく、その国は平和でした。
こちらの王さまはそれをきくと、すぐに使いの者をやって、王さまのシャツをいただきたいとねがいでました。
使いの者は、ふしぎがる王さまにくわしい説明をしてから、
「それというのも、王さまがなにごとにもご満足な、幸福なくらしをなさっているからでございます」
と、いいました。
「さよう、さよう。わしは家庭にめぐまれ、国も平和も金も物も、はきすてるほどあって、じつに満足しておる」
でも、王さまはきゅうに顔をくもらせて、
「だが、ざんねんなのは、わしが死ぬとき、そういうものを全部のこしていかねばならぬことじゃ。そう思うとなさけなくて、わしは夜もろくろくねむれんのじゃよ」
暮らしには満足していますが、不平不満があるので、この王さまのシャツでは役にたちません。
その話をきくと、この国の王さまはガッカリです。
そこである日、気ばらしに、野原へ狩りにでかけました。
王さまは森のなかでウサギをみつけ、すぐに弓をひきしぼって矢をはなちました。
けれどもウサギは、丘をこえ野をこえて、畑のなかににげこみました。
王さまは、あとをおいました。
そして、畑の中ごろまできたときです。
どこからか、のどかな歌声がきこえてきました。
(こんなにのんきで、たのしそうに歌をうたっている男は、きっと満足しきってくらしているにちがいない)
そこで王さまは、歌声がきこえてくるブドウ畑にはいっていきました。
すると一人の若い百姓が、たのしそうに歌をうたいながら、ブドウの木の枝や葉をきりはらっているのでした。
若い百姓は、近づいてくる王さまを見ると、ていねいに頭をさげました。
「王さま、こんにちは」
王さまは元気そうな若者を見て、きげんよく声をかけました。
「わしといっしょに都へ出ないかね。わしの息子の友だちになってもらいたいんじゃ」
すると若者は、あわてて手をふりました。
「とんでもありません。王さま。ありがたくお礼はもうしあげますが、わたしは、そんなことはかんがえたこともございません。わたしを法王さまとまちがえてはこまります」
「なぜことわるんだね? おまえは王子の友だちになるのが、そんなにいやなのかね?」
すると若者は、また手をふって答えました。
「いいえ。べつにそんな意味ではございません。わたしはこうして、百姓しごとをしているだけで満足しているのです。これいじょう、なにものぞみません」
(よし! とうとう満足者をみつけたぞ!)
王さまは、心のなかでさけびました。
「まあ、きくがよい。じつはおまえに、たのみたいことがあるのだ」
と、王さまはいいました。
「わたしにできることなら、よろこんでいたします」
王さまは大喜びで、おつきの者たちをよびにいきました。
「みなのもの、きてくれ。王子はすくわれるぞ!」
まもなく王さまは、けらいたちをつれてもどってきました。
「おまえは若いのに、えらいやつじゃ。わしはおまえのほしいものはなんでもやる。そのかわり、わしに一つくれ」
「はい。なにをでございます?」
「実は、息子が死にそうなのじゃ。それをすくえるのは、おまえだけなのじゃ」
王さまは、若者の上着をぬがせようとしましたが、でも、きゅうに手をとめてしまいました。
「ああ、なんということだ」
若者は貧乏だったので、上着の下にシャツをきていなかったのです。
王子がすくわれるのは、まだまだ時間がかかりそうですね。
おしまい
月面着陸の日
1969(昭和44)年、アメリカが打ち上げたアポロ11号が月面の「静かの海」に着陸し、人類が初めて月面に降り立ちました(日本時間では7月21日早朝)。
アームストロング船長は、月に初めて一歩を踏み出したことについて「この一歩は小さいが、人類にとっては偉大な一歩である」とのメッセージを地球に送りました。
→ アメリカ航空宇宙局(NASA)
ハンバーガーの日
日本マクドナルドが1996(平成8)年に制定。
1971(昭和46)年、東京・銀座の三越内に日本マクドナルドの1号店が開店しました。
この日、1万人以上の客がつめかけ、1日で100万円以上の売り上げを記録しました。
→ 日本マクドナルド
ファクシミリの日
1981(昭和56)年、郵政省が東京・名古屋・大阪の三都市間でファクシミリ電送を開始しました。
インターネットや電子メールが普及した今でもファクシミリ(FAX)は、紙に印刷された物を直接やりとりする事から誰にでもわかりやすく、根強い人気があります。
→ 日本郵政
修学旅行の日
1899(明治32)年、初めての修学旅行が行われました。
山梨女子師範学校の教師と生徒22人が、「体力養成実地修学」と称して京都・奈良・伊勢への修学旅行に出発しました。
海の記念日
1876(明治9)年、明治天皇が東北地方巡幸の際、それまでの軍艦ではなく、灯台巡視の汽船「明治丸」によって航海をされ、この日に横浜港に帰着されました。
1941(明治16)年、当時の村田省蔵逓信大臣の提唱により制定されました。
|