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5月31日 世界禁煙デー
記念日イメージキャラ 福ちゃん イラスト「ぺんた」 ※無断転載禁止
世界保健機関(WHO)が発足40周年を記念して1989(平成元)年に制定しました。
1995年現在で世界の喫煙者は10億1000万人、約5人に1人の割合となっています。
職場や公共の場での受動禁煙対策や妊婦や子供対する教育などたばこ抑制策の推進について、決議や勧告を行っています。
→ 世界保健機関(WHO)
タバコに関する昔話
(カナダの昔話 →国情報)
青い山からきたタバコ
福娘童話集より
むかしむかし、カナダの森のおくに、大きな木にかこまれた湖がありました。
湖の岸辺には、夫婦と二人の子どもが住んでいました。
子どもたちは大きくなるにつれて、とてもとても美しくなりました。
子どもたちが十二才になったとき、そのあたりにおそろしい病気がはやりました。
そして子どもたちは、その病気にかかって死んでしまったのです。
お母さんも悲しんで、まもなく死んでしまいました。
たった一人とりのこされたお父さんは、それはそれは悲しんで、いっそ死んでしまおうかと思いました。
でも、やっと気をとりなおして、
「そうだ、これからさき、わしは人をたすけてくらすことにしよう。人のためにつくせば、おちついたおだやかなまいにちをすごすことができるだろう」
と、自分にいいきかせたのです。
その日からお父さんは、よわいものやまずしい人たちのために、いっしょうけんめい働きました。
村の人たちは、そんなお父さんを『おじいさん』とよんで、たいせつにしてくれました。
やがておじいさんは、年をとって働けなくなりました。
みんなのために働いたおじいさんは、だれからも好かれていましたが、それでもさびしくて、たまらなくなることもありました。
たった一人でくらしていると、昼も夜もたいくつです。
ある日、おじいさんは湖のほとりにションボリすわって、おかみさんや子どもたちのことを思いだしていました。
そのとき、むこうの青くかすんだ山から、黒雲のような鳥のむれがとんできたのです。
おじいさんも、まだ見たことのない鳥です。
村の人たちは、その鳥のむれをとてもこわがって、
「あれはなにか、わるいことがおこる知らせだよ」
と、いいあいました。
まもなく、その中の一羽の鳥が羽をバタバタさせながら、地べたにおちてきました。
見ると、胸に矢がつきささっています。
村の人たちは、どうしたらよいかわかりません。
そこで、おじいさんのまわりに集まって、おじいさんの顔をジッと見つめました。
地べたにおちた鳥は、くるしそうにふるえています。
なかまの鳥たちは、しばらくそのまわりを飛んでいましたが、やがて矢のあたった一羽をのこしたまま、青くかすんだ山のほうへ帰っていきました。
「かわいそうに。けがをなおしてやろう」
おじいさんはこういって、ふるえている鳥に近づこうとしました。
すると、
「いけない! おじいさん。あれは魔法の鳥だ。きっとよくないことがおこるよ」
と、みんなはおじいさんをひきとめましたが、
「いいや、だいじょうぶ。鳥はなにもしやしないさ。それに、わしの一生も、もうおわりに近づいている。もし何かがおきたとしても、死ぬのが少し早くなるだけだよ」
おじいさんはこういって、鳥へ近づいていきました。
おじいさんが歩いていくと、あたりはきゅうにくらくなりました。
そして、鳥のすぐそばまで近づいたとき、天からまっ赤な炎のはしらがおりてきたのです。
火はあっというまに消えましたが、鳥は焼けてしまって、あとにはひとかたまりの黒い灰だけがのこっていました。
おじいさんがつえで灰をかきまわすと、中には、まっ赤な火のかたまりが一つありました。
でも、その火のかたまりもすぐに消えてしまい、あとに残ったのは、おや指ぐらいの大きさの、人のような形をしたものだけでした。
その人のような形のものが、おじいさんに話しかけました。
「こんにちは、おじいさん。あなたをたすけにまいりました」
「おまえはいったい、なにものだね?」
「わたしは、あの青い山の小人です」
そういえばと、おじいさんは、「青い山には、妖精(ようせい)が住んでいる」という話を聞いたことがあるのを思い出しました。
小人は、話しをつづけました。
「あなたに、すてきなものを持ってきたのですよ。あなたは年をとって一人ぼっちですが、あなたの一生はおわっていません。あなたはまだまだ、生きていなければいけません。あなたはおおぜいの人をたすけて、いいおこないをたくさんしてきました。これからさき、あなたがもっとたのしくくらせるように、おくりものをさしあげます」
小人はおじいさんに、小さな種をたくさんわたしました。
「いますぐこれを、ここにおまきなさい。わたしのたっている、この灰の中に」
おじいさんは、いわれたとおり種をまきました。
種はたちまち芽をだして、大きな葉をつけました。
これは、タバコの葉だったのです。
こうして鳥がもえたあとに、タバコ畑ができました。
小人は、おじいさんに大きなパイプをわたしていいました。
「この葉をかわかして、パイプにつめて、おすいなさい。きっと、たのしい気分になるでしょう。タバコは、あなたがさびしいときには、友だちになってくれるでしょう。夕方、青い光の中でタバコをすえば、煙は天にまいあがり、あなたのすてきなおくさんや、子どもたちを見まもるでしょう」
「ありがとう。ほんとうに、ありがとうよ」
おじいさんは、なんどもお礼をいって、パイプをうけとりました。
「年をとった、ほかの人たちにも教えてあげなさい。みんなたのしく、くらすことができますよ」
小人はいいおわると、遠くの青い山のほうへ、とんでいってしまいました。
それからというもの、おじいさんはまえよりも、ずっとたのしく、まいにちをすごすことができました。
タバコはこうして、カナダの森のインディアンにつたわったのです。
おしまい
郵政省設置記念日
1949(昭和24)年、逓信省が分離して、郵政省と電気通信省(後に電電公社、現在のNTT)が設置されました。
郵便・郵便貯金・郵便為替・郵便振替・簡易生命保険の事業と電気通信の事務を行っていましたが、2001(平成13)年の中央省庁再編により、電気通信事務は総務省に、その他の事業は郵政事業庁(現在の日本郵政公社)に引き継がれました。
→ 日本郵政
総理府設置記念日
1949(昭和24)年、総理府が設置されました。
各行政機関の施策・事務の総合調整等を行っていました。
2001(平成13)年に経済企画庁等とともに内閣府に統合されました。
→ 内閣府
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