福娘童話集 きょうの日本昔話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
 
     11月12日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
洋服記念日
きょうの誕生花
だいもんじそう
きょうの誕生日・出来事
1958年 岩崎宏美(歌手)
  11月12日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
とっつく、くっつく
きょうの世界昔話
しょうじきディエロ
きょうの日本民話
こぼれる、こぼれる
きょうのイソップ童話
よわむしの猟師と木こり
きょうの江戸小話
予約ずみ
11月12日の広告

福娘童話集 > きょうの日本昔話 > 11月の日本昔話 > とっつく、くっつく

11月12日の日本の昔話

とっつく、くっつく

とっつく、くっつく

♪音声配信
ナレーション録音おまかせ下さい

 むかしむかし、ある村に与作(よさく)という男がいました。
 たいへんなこわがりで、長いへちまがぶらさがっているのを見てドッキリ、草がざわついてもドッキリ。
 ネズミが現れると、腰をぬかして、
「おかか、助けてくれろっ!」
と、いったしだいです。
「やんれ、こんなではこの先どうなるもんだか」
と、おかみさんもなげいておりました。
 ある日、与作は村の寄り合いに出かけましたが、帰りは日もくれて、おまけに雨もふっています。
「気味が悪いな。化けもんが出よったら、どうしよう?」
 ヒヤヒヤのビクビクで、ようやく家にたどりつきました。
「やんれ、これでまんず安心」
 だけれど、この安心がゆだんのもとで、戸口に足を入れたとたん、気味の悪い冷たい手が、与作の首をつかまえました。
「ヒェェー! おかか! 助けてくれろっ。おら、化けもんにつかまっちまったあ」
 おかみさんがよく見ると、屋根の雨粒が、与作の首をぬらしていました。
「屋根の雨ん粒やないか。化けもんちゅうもんは、みんなこういうもんだよ、おまえさん」
「へええ、化けもんちゅうのは、みな、雨ん粒のことか」
 さてつぎの日、友だちの作ベえどんに出会いました。
「与作どん聞いたか? 川っぷちに毎晩化けもんが出るちゅうこった」
「ははん、雨ん粒だな」
「なんやらわからんような、恐ろしいやつが、追いかけてきよるんだと」
 あの晩から、ばけものは雨粒だと思いこんでいる与作は、全然恐くありません。
「だらしねえやつらだ。よし、おらがいって、こらしめてやる」
 与作がその晩、川っぷちに出かけていくと、草の中から気味の悪い声が聞こえてきました。
「・・・とっつくぞお、・・・くっつくぞお」
(全然こわくねえ。化けもんは、みな雨ん粒だから平気なもんだ)
 与作は、その気味の悪い声にむかって、
「ああ、とっつけや、くっつけや」
「・・・とっつくぞお、・・・くっつくぞお」
「ええとも、とっつけや、くっつけや」
 すると草がザワザワとゆれて、まっ黒けの奇妙(きみょう)なやつが出てきて、
「そんなら与作どん、おまえにくっつくから、おんぶしろ」
「しかたねえな。そら、背中につかまれや」
 与作が化けものをおんぶして歩きだすと、チャリン、チャリンと音がします。
「おまえのからだはばかにかたいな。それにズッシリと重い。のう、雨ん粒おばけ」
「そうとも、おらはこれから与作どんの家で暮らすことにしたぞ」
 与作が化けものを連れて帰ってくると、おかみさんは大喜び。
「まあ、おまえさん、こりゃ、まあ!」
 与作がおんぶしてきたものは大きなかめで、その中にはなんと、ピカピカの小判がギッチリと詰まっていました。

おしまい

一覧へ移動   このページを閉じる   ホームへ移動

きょうの日本昔話
ミニカレンダー
<<  11月  >>
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識
- 広 告 -